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  1. 2005/10/20  象使いの嫁 (0)

象の話で思い出すのは、日本からタイへ象使いの嫁としていった女性のことである。TVで放映されていたのを見たのだ。

記憶は定かではない。彼女は高校にはあまり行かなかった。人との付き合いが苦手だった。そんな彼女がタイに行き、象の世話をするうち、象使い見習いの若者と恋に落ち、妊娠した。

象使いの親方は、まだ早いと二人の結婚を素直に祝福しなかった。二人に資金的な余裕はなかった。
出産予定日、母親が日本から来て付き添っていた。しかし、分娩室には入れなかった。無事出産は終わった。娘は母に、「ずーと一人だったんだよ。一人で不安だったんだよ」「どうしてこんなことになっちゃったんだよう」と泣いた。母は黙ってうなずいていた。

後日、日本から来た祖母が草葺の粗末な住まいを見、孫の不憫に溜息をついた。その時、孫娘は調子の思わしくない我が子を一晩介抱し、乳を飲ませていた。そこには自分の運命を呪ったか弱い女性の姿はなく、乳飲み子を庇護する母の姿があった。
僕は、この若い母が、日本から遠く離れたタイの田舎町で生きていけることを確信した。

そういえば、マレーシアに赴任していた時、JICAの保健担当の日本女性はマレー人と結婚し、数年間は電気も来ていない彼の田舎で、川で洗濯しながら暮らしたという。何か基本的に違うのだろう。女性は。

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