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若い頃に読んだ本の中で、時間の経つのを忘れるほど夢中になれたものを紹介しています。現物が手元にありませんので曖昧な記憶での感想をお許しください。今回は番外編としてコミックを紹介します。

■光る風:山上たつひこ
1970年代の少年マガジン誌において、ポリティカルフィクションという副題で連載されていた漫画です。当時の少年マガジンは「あしたのジョー」「巨人の星」「愛と誠」など、梶原一騎原作漫画がヒットした同誌の黄金時代といってもよく、そんな中で極めて異彩を放っていた作品でした。大学時代に単行本で読み直し、改めて強いインパクトを受けた作品です。

大まかなストーリーは、時代は変転し、また軍国主義がやってきた時代で抵抗する主人公を描いた異色作で、スリリングなストーリー展開と意表をつく作画表現が際立った存在を示しました。
単行本に同梱されていた「回転」も非常に印象深い同氏の短編です。

また、同世代における印象的な作品に、辰巳ヨシヒロ作、「東京うばすて山」「鳥葬」等があります。地味でしたが、社会の底辺でもがく人々を独自の感性で切り取り、社会の病巣を描いて印象的でした。
これもほぼ同時期の少年マガジン誌に掲載されました。現在では考えられないような人間への視点をテーマにした作品を載せた編集者の良心に驚きます。

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