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  1. 2006/06/27  続スラットバックチェアー (7)

スラットバックチェアー画像は、以前「最強の椅子」として紹介したサイドチェアーである。落胆、反発の数々は甘んじて受ける。しかし、この椅子は、歴史が作り上げたスタンダードだということは間違いない。

長い間にわたり、無名の工人達が、限られた工具で、試行錯誤の上に編み出した工法と構造。この椅子は何も語ろうとはしない、大仰ではなく、いつも謙虚に置かれている。しかし、そこには形を構成している驚嘆すべき工法がある(詳しくは、このブログのカテゴリー「ファニチャー」の中の、「最強の椅子」「スラットバックチェアー」で述べた)。

伝統的なスラットバックチェアーは生木から作られるが、画像のものは、生木から作ったものではない。座面はアメリカ産天然シーグラスを用いてウィービングしたもの。

初めて座ると、窮屈だと感じるのは間違いない。しかし、耐久性を考えた末に決定された奥行きである。伝統的なサイズを大きく変えたくはない。使っている間に慣れ、こういうものだと思ってくる。
そして、この椅子は実に軽い。これは最大のメリットである。

最近は、イタリアの家具が大うけで、その傾向はもうかなり長い間続いている。コンテンポラリーでモダンな雰囲気はイタリアの得意とする所かもしれないし、軽佻な現代日本建築には、うまく適合するように映る。軽佻をそれなりにモダンに見せるには都合がいい。
建築家の一部は、日本の建築の混沌状況が良いのだ、と言ってはばからないから言葉を失う。

そのイタリアの椅子の原点というべきが、実はこのスラットバックチェアーである。中世から存在し、世界で最も数多く作られた椅子である。テンポラリー(temporary)やコンテンポラリー(contemporary)ではなく永遠のスタンダード。

いずれ、「スラットバックチェアー普及プロジェクト」でも立ち上げたら良いかとも思う。無論、自作の薦めである。

Posted Comment

2006/06/27 9:07 PM | acanthogobius

こんばんは。
いつも楽しく拝見しています。
シェーカーチェアを製作した私の友人が椅子がねじれて
カタカタ言うと述べていました。
これは材のねじれによるものか、またはペーパーコード
の力によるものか分かりません。
またはこの手の椅子の宿命のようなものがあるのでしょうか?
何か心当たりがあったら教えてださい。

2006/06/28 7:11 AM | katsu

フレームのガタを取った後、座面を張ってガタが出た場合、座張りによる影響が大きいと考えられますよね。
シェーカーチェアーの場合、貫の数が多いし、グリーンウッドや、ベンドパーツは用いてないはずですから、材のねじれはそれほどないのではと考えます。
原因としては、
1.キット製品の場合、柄部分を削りすぎた。
2.柄部分がテーパー。しかもきつめのテーパーだった。
3.ストレッチャーの含水率が高かった。
4.材が均質ではなかった。弱い部分に負担がかかった。
  (めったに無いと思いますが)
5.張り方が均等ではない。
等が考えられます。
接着の効きにくいダボ構造ですから、貫の含水率には十分注意しなければなりません。

2006/06/28 1:36 PM | acanthogobius

ご連絡ありがとうございます。
「フレームのガタを取る」とはどういう意味または方法でしょうか?
組み立てた後ガタがないように脚の長さを調節すると
理解してよろしいでしょうか?
すみません、初歩的な質問で。

2006/06/28 5:18 PM | hina

こんにちは、いつも楽しく拝見しています。
こちらのwebサイトで、座編みを教えて頂き、
廃盤?には勿体ない秋木の椅子を修理できました。
大変ありがとうございました。
長年、椅子好きで、で、到達したのがスラットバックチェア
いつか、自作できればいいなと思っています。
でもDIYではとてもと諦めて・・・
「スラットバックチェアー普及プロジェクト」しかも自作の
薦め!
年甲斐もなく少し興奮しています。
ええな~。
楽しみにしています。
写真の椅子、美しいです!

2006/06/28 7:24 PM | katsu

座編みの記事がお役に立つことができて幸いです。
我々の苦労も報われます。
「スラットバックチェアー普及プロジェクト」の件は、未だ、いいかなと思っている状態です(具体的なイメージはありません。何かアイデアございますか?)。でも、出来た感動は代え難いしなという思いは強いものがあります。ただ、曲げが大変ですけど・・。
ついでに、質問へのお答えです。
「フレームのガタを取る」とはどういう意味または方法でしょうか?~~脚の長さを調節すると理解してよろしいでしょうか?
そうです。説明不十分でした。
ついでに補足説明ですが、なにしろ、ストレッチャーは完全(?)に強制乾燥させなければなりません。それがコツです。

2006/06/29 6:23 PM | hina

ご返事ありがとうございます。
「スラットバックチェアー普及プロジェクト」の
何かアイデアをとのことですが、
そりゃもう!
などと言いたいのですが・・・
できたら一冊の本に上梓できればいいですね。
勿論、作り方(習作)も併せて。
この椅子が長い試行錯誤から作り出されたとか、
生木から作るなど、
聞くだけで、楽しくなります。
需要?ええ必ずです。
椅子の話って本を探してもないんですよね。

2006/06/30 10:57 AM | katsu

そうきましたか。少し難しいご注文ですね。

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