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  1. 2009/01/28  ソーダスト ストーブ(Sawdust Stove 2) (0)
    2009/01/15  大鋸屑ストーブ(Sawdust Stove 1) (2)
    2009/01/10  奉納 (0)
    2009/01/09  お知らせとお詫び (0)
    2009/01/04  2009 初春に (0)

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日本でも、以前は多くのオガクズストーブが使われていた。現在、簡単に入手できる既製品はない(私が知らないだけ?)。

オガクズストーブに注目するのは、燃料の入手が容易でそのまま燃やせる。燃料のオガクズが安い。一度の補給で比較的長時間燃やすことができる点であり、薪の調達確保(調達-タマ切り-薪割-乾燥)に掛かる時間エネルギーが耐え難いという個人的背景がある。

ソーダストストーブ・構造燃料確保の容易さを考えると、ペレットストーブがあるが、大雑把に見積もって、年間消費量を1トンとした場合、燃料費は4万円前後になってくる。これでは灯油に太刀打ちできない。
そもそも、ペレットストーブの販売広告には、「自然環境にやさしい」「バイオマスエネルギーであるペレットを使用するため地球環境に大変いい」等々謳っているが、木材を乾燥させてペレット状にするためにどれだけの化石燃料が使われているかについては触れられてはいない。
自家製造のペレットを自家消費してペレットを製造販売できれば環境負荷は非常に少ないだろうが、そんなことはあり得ないから、製造のための外部エネルギーが必要になる。どこが環境にやさしいというのだろう。
兎に角、価格では灯油に及ばないし、熱量の比較に於いても同様である。
(ただし、薪の確保にうんざりしている今は、割高なペレット燃料を用いるストーブでもいいかとさえ思っている)

ペレットストーブはさておき、国内で一般的ではなくなったオガクズストーブだが、海外で面白いものを発見した。イギリス製のソーダスト(オガクズ) ストーブである。

ソーダストストーブ・内部FULGORA STOVES LIMITED社(Battersea LONDON)製、Fulgoraストーブと呼ばれるものである。
特許を取得したストーブで(Patent No 595869:現在は特許切れ)、簡単なコンストラクションではあるが、非常に効率的なストーブであるという。
ここに引用しているものは、最も小さなモデルで、1970年代に販売されていたもの。

ソーダストストーブ・コアチューブストーブは軟鋼製であり、脚と蓋は2㎜。他は1.2㎜厚。
インナーケースの底には穴が開けてあり、その穴にコアチューブを刺してオガクズを詰めた後、チューブを引き抜くと、それが煙道になってオガクズが燃焼するというものである。

エアドアーを20~30mm開けると数KWで4~8時間燃え、最高で7KWの熱量を得ることができる。
(注:1W・h=約860cal)

おがくずの他、樹皮、鉋盤の削り屑も燃やすことができるが、中央の煙道に崩れ落ちる可能性があるので注意。オガクズと混ぜて使うのがベターだが、早く燃えすぎるという問題がある。

よい燃焼のためにはオガクズの含水率が重要である。100%以上の含水率の燃料は燃えるけれども、大部分の熱が水分を蒸発させる際に使われる。60%以下の燃料であればよく燃える。

煙突の直径はミニマム100㎜。

ソーダストストーブ・充填燃料は、比重とエアドアの開度によって3~8時間燃える。燃料の補給はオガクズが燃えてしまってからにしなければならない。

画像(上)は、蓋を取った内部。取り外し可能なインナーケースの下に開いた穴が見える。この穴から空気が入って燃焼させ、最上部へ昇った燃焼ガスは2つの缶の間を通って下に向かい煙突へ導かれる。そのとき室内との熱交換が行われる。

中央の穴にコアチューブを刺し込み(画像(中))、オガクズを詰めていく。オガクズは圧力をかけてきつく詰めていかなければならない。
詰め終わったら、コアチューブを捻りながら抜く。オガクズが崩れないように注意すること(画像(下))。

画像とベースとしたイラストは、HEDON(Household Energy Network)から引用させて頂きました。

このストーブを作るには、既製の100L前後の中型ドラム缶が利用できる。
主な加工箇所は煙突の取り付け部分とエアドア。
インナーケースを複数用意しておけば、ほぼ連続的に運転できる。
問題となるのは、オガクズの含水率だが、60%以下なら充分燃えるということなので、乾燥の点でもかなり助かる(乾燥させた燃料がいいことは間違いないが・・)。

真剣に作ってみたいと思っているのだが・・。
(元々、ワークショップ用としてのこのストーブ、製作にトライしてみる方はいないかな?)

この地域でも、製材所からでる鋸屑を燃料に用いるストーブが使われてきた。材木の需要が旺盛で、多くの製材所が操業していた時代、鋸屑は厄介者だったから、ただで貰うことができた。だから多くの大鋸屑(オガクズ)ストーブ(あるいは鋸屑ストーブ)が使われていた。

今は、製材所の多くが操業を止め、集約されて来たから鋸屑の絶対量も減ってしまったが、今でも大鋸屑ストーブを使っている人はいるし、昔ながらの仕様で作ってもらうこともできる。

この地域のものは、薪と鋸屑の兼用タイプであり、長さが1m位の箱状で、上にブリキ製で円筒状のカートリッジが載せてあり、それに鋸屑を入れる構造になっている。
カートリッジの下には小さな口があって鋸屑が落ち、真下には円錐状の鋳物製の部品があって、円錐状部品の先端部で鋸屑が燃えるようになっている。鋸屑は少しずつ燃え、それに従って連続的に上から落ちてくるのだが、何故カートリッジの方へ燃え上がっていかないのか不明(注:この辺りの構造をはっきりと確認したわけではない。いずれ確認する予定)。

近くのお店でも、このストーブを使っている。
一日8時間でカートリッジを4回満タンにし、ワンシーズンで、軽トラ山盛り三杯の鋸屑を消費するそうである(一杯¥500)。

このストーブの長所は、薪と兼用タイプだから使い勝手がいいこと、鋸屑が減ったら、カートリッジの蓋を取れば継ぎ足しができる点である。
また、鋸屑は、乾燥しようがしていまいが、同じように燃えること。そのお店の煙突は水平部がないから抜けはいいのだが、煙突が詰まったことはないという。

短所としては、円錐状の鋳物製部品の寿命が1年程度で、その価格が1万円位だという点である。

薪の確保の心配が無いため、このストーブにしようかと真剣に考えたものだった。

奉納

2009/01/10

奉納文机昨年、我が部落の小さな神社の拝殿が再建された。
伝統神道をベースにして村の習慣・しきたりは規定され、廻っている。だから豊作を願い、実りに感謝し、共に祝う。他所から来た我々には、ときに鬱陶しく思われることはあるが、地域に生きようとすると古来からの伝統を受け入れなければならない。

拝殿の再建に伴い、古くなった様々な備品 ―そのほとんどは木製だが― を作り直して欲しいという要望があったのだが、忙しさを理由に断ってきた。

所が年明け早々、近所のおっさんが板を持ち込んで削ってくれという。拝殿で使う文机を作るのだという。広い板は楠。脚にするという材は桜。作ることになると各自が持っている材が集まり、手先の器用なものが制作にあたる。
逃れられそうにもないので私が作ることにした。

とりあえず村の「指物屋」なので、へたな仕事はできない。それが億劫で様々な木工仕事を断ってきたのだ。楠も桜も含水率が高く、ひどい材だが仕方がない。
部落のおっさんは角ものの脚を予定していたようだが、加工時間の差もそれほどないし、何より見栄えがいいので、手持ちの欅を使ってダブテールジョイントを奢った。

新年の初仕事は、神社へ文机の奉納寄進である。ヨロズ神々の御加護ありや?

昨年もほとんど出してはいませんが、今年から完全に賀状は出さないことに致しました。
出して頂いた方には大変申し訳ありませんが、この場でお礼とお詫びを申し上げます。

2009 初春に

2009/01/04

ようやく椅子作りを行う環境が整ってきた。
椅子作りは長年やりたい仕事だった。深刻な理由はない。単に椅子が好きだったからだ。
大学の卒業制作も、職業訓練校の最後の自由制作も椅子を選んだ。

昨年、念願だった初の椅子展を開くことができた。
モチーフは、英国が発祥のウィンザーチェア。
ウィンザーチェアは工房設立当初から、いつの日か作りたいと思っていた。とりわけ、コンティニアスアームウィンザー (一本の無垢材を曲げて背もたれから肘掛まで一体) を作ることは夢だったが、どうやって作るのか、手がかりも見出せない遥かな目標だった。

工房設立から二、三年して、スラットバックチェアに出会った。
無駄なものがなく、シンプルで優雅。ウィンザーチェアは難しいが、この椅子ならバリアは低いような気がした。ただし、後脚は曲げ加工が用いられている。洋書を訳しながら独学で曲げ木をマスターし、スラットバックチェアは完成した。
小ぶりで軽く、惚れ惚れするくらい綺麗だった(勿論、伝統的な形状のまま)。

その後、英国のチェアメーカーにウィンザーチェアの制作法を学んだのだが、彼が若い頃は、スラットバックチェアと、ウィンザーチェアの両方のパーツを作っていたという。
衝撃だった。
2つの椅子は、共にグリーンウッドワーキングの技術(生木から作る技術)を用いて作られてきた椅子だった。私の中で2つの椅子が融合した。

初の椅子展はグリーンウッドワーキングの椅子をベースにした椅子を制作した。
伝統的で、経験に基づいて確立した合理的制作手法を持った椅子を出発点にし、私の椅子作りの基本としたかったからだ。

長い間の夢だったコンティニアスアームウィンザーも展示の列に加えることができた。
ようやく此処まで辿りついたと思った。作りたいと思ってから20年もかかってしまった。

実は、会場に来て下さったあるご夫婦が、「どれがエレガント?」と小さく話し合う声を耳にした。
未だウィンザーの解釈の途上にあることは自覚している、しかし、エレガントと自信を持っていえるものは少ない。それを自覚させられた瞬間だった。

まだまだ、である。
まだまだだから、自らの納得を引き寄せるためにもう少し悩まなければならない。
イメージとの乖離を減らすため、更なる技術的な向上も必要である。いきなりは難しいが、私にも、少しずつなら可能である。

今回、私の椅子を評価して頂いた方々のために、一層の向上をもって返したいと思う。
感謝と初春の挨拶にかえて。