電動パワーステアリングは一般的となったが、車の諸装置の電動化が進んでいる。省エネルギー効果と使用状況に応じた精密最適なコントロールが可能なためである。
新型プリウスには電動ウォーターポンプが搭載された。電動にすることにより、エンジンへの負荷が軽減できる。プリウスの場合、燃費を2%程度向上させることができるという。
従来の機械式ウォーターポンプは、水量がエンジンの回転数に比例して増加するため、水量を任意にコントロールするのは難しいが、電動化は、任意のコントロールが可能なため、エンジンの温度によって最適な水量にコントロールすることが可能となる。
電動ウォーターポンプにすればサーモスタットを無くしても、センサーを用いて適切な水流のコントロールが可能だと思うが、素人考えか?
また、トヨタは、2006年9月に発売した「レクサスLS460」のエンジンの吸気ポートで、モーター駆動による連続可変バルブタイミング機構を採用した。
油圧式と比べて、燃費は3~4%、出力は2~3%向上し、エンジン始動直後でHC(ハイドロカーボン)の排出量が30~40%低減できるという。
ただし、採用したのは吸気側だけで排気側は油圧式。これはコスト対効果のバランス?。
ステアリングやブレーキシステムにおいても電動が提案されている。
油圧やワイヤ、機械式連動機構を用いず、各種装置を電気的に操作することをエックス・バイ・ワイヤといい、他にもスロットル・バイ・ワイヤ、シフト・バイ・ワイヤなどがある。
余談だが、新型レガシイのサイドブレーキは、所謂パーキングブレーキ・バイ・ワイヤである。
機械的な伝達機構を使わないエックス・バイ・ワイヤには、さまざまなメリットがある。
軽量化、電子制御によってセッティングの自由度が大幅に増す等。
ステアバイワイヤに関しては、エンジンルームのレイアウトの自由度が増す。シャフトがなくなるので衝突時に運転者の安全を確保しやすい。エアバッグの収納スペースが大きく取れる。右ハンドル、左ハンドルを簡単に切り替える。車両姿勢を安定化する制御がしやすい。運転者による危険な操舵を抑制できる。さらに、自動運転が可能。障害のある人でも運転が可能になったり、運転者のスキルに合わせて操舵量を制御することもできる。
勿論欠点もある、しかし、光洋精工株式会社の提案した「ステアバイワイヤ(SBW)開発による操舵性能および車両挙動安全性の向上」技術は(社)自動車技術会から2001年第51回技術開発賞を与えられている。この技術の将来的なポジティブさが評価されたのだと思う。
ドイツContinental社は2007年10月20日の技術試乗会「Technology Ride 2007」で、電動ブレーキを公開した。
ブレーキをバイワイヤ化すれば、複雑な機構が必要なABS(Anti-Lock Brake System)や、横滑り防止装置なども制御ソフトだけで実現できる。その他、軽量化や、油圧配管がなくなることで組み付けが容易になるという製造上のメリットもある。
前輪と後輪の両方のブレーキを電動化するメリットとして同社担当者は、「4輪のブレーキを個別に作動させることができ、安全性が高まる。現状ではドライバーがブレーキペダルを踏むと4輪すべて同等の制動力がかかっているが、電動ブレーキでは個々に変えることが可能になる」と、電動化のメリットを説明する。
また開発担当者は、フロントブレーキは大きな制動力が必要なことから42V電源が必要になる。現行の12V電源でも昇圧回路を用いることなどで実用化の可能性を探っている段階という。
(続く)
記事のソース
「テクのサロン」から「バイ・ワイヤー技術の先進性」
「Teck-On」から「ドイツContinental社、開発中の電動ブレーキを公開」、「ステアバイワイヤで技術開発賞を受賞」「エックス・バイ・ワイヤ」等。