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ストーブは進化しなければならない(?!)。
進化か改良か、或いは後退か、懲りもせずソーダストストーブにこだわる。
そのバージョンⅡが完成した。

オーダーして製作したものではない。
ホンマ製作所の製品をアレンジした。
使用したのは、「ストーブカマド SKS-510」。

昨シーズンのものを捨ててまで、改良版にこだわったのは、我家のソーダストストーブの使い方にある。

ソーダストが燃え尽きた後、追加の薪を入れたい。
これが最大の理由。

例えば、夜にソーダストが燃え尽きた後、もう1、2時間燃やしたいという場合、カートリッジとしてのペール缶を交換して再点火するのは面倒だし、燃料がもったいない。そんなときは、上蓋を開けて、上から薪を投入していた。
これが問題。
蓋を開けると煙が出る、薪を投入すると灰が舞う。
投入してしまえば問題はないが、投入時が問題。
私が参考にした英国製ソーダストストーブは、本来、ワークショップ用である。工房での使用なら問題ないが、我家では居間で使っている。

後で薪を投入する場合、投入口がストーブ本体側面にあればいいわけである。
ただし、ペール缶よりも高い位置になければならない。

この条件に合うストーブが、ホンマ製作所の「ストーブカマド」だった。
ソーダストⅡしかも、いや、当然だが、投入口より排煙口が高い位置にある。そのため、投入口を開けても、煙の逆流が少ない。

実際は、ペール缶と投入口は少々オーバーラップしている。しかし、この条件に合うストーブは「SKS-510」しかない。
姉妹機種の「SKS-410」は低すぎて使えない。

旧型の改造も考えたが、高さも高くしなければならないし、上蓋のシール性も向上させたい。そうなると、かなり大掛かりになる。コストもかかる。
リスクもあるが、「SKS-510」には、解決すべき問題点が少ない(?、ようでもある)。全体が一回り大きくなるが仕方が無い。

ソーダストⅡ内部現物を見ることができないため、細かい不都合は判らなかったが、思い切って購入してしまった。
しかも、煙突径が旧型より大きいので(φ120㎜)、煙突も入れ替えなければならない。

当然、連れ合いの方は納得しない。
現実派マネージャーに、ストーブ男のロマン(?)は理解できないのだ。

ソーダストⅡ灰受重要な点(中底が簡単に入るか等)については、事前にメーカーに問い合わせたのだが、細かい点はわからない。
しかし、届いたストーブを見ると、改造に当たっての大きな問題はなかった。
むしろ、改造というほどの大仕事ではなく、ソーダストストーブに変身できそうである。

■改造点
上蓋
この手の板金ストーブの蓋がそうであるように、リング状の蓋が重なっている。
このリングをネジで繋いで一体化し、取手を取り付ける。
ペール缶(インナー缶)を簡単に上から入れるためだ。

中底
鉄板をドーナツ状に切り出す。溶断してもらってもいいが、精度が悪くて隙間が増えるのが恐いため、ジグソーを使用して自分で切った。結構切れるものだ。
ロストルの脚を少し切り、空気口の高さまで下げ、その上に中底を乗せる。

灰受
本来、ソーダストストーブでは、灰は下に溜まらない。ペール缶の底に開いたφ70㎜の穴から落ちてくる分だけだ。だから、灰受があると、それに溜まった灰を捨てるだけでいいので、1シーズン底の灰取りをする必要がない。
また、点火時には、灰受けに落ちてきたソーダストに灯油を垂らして火を点けることにより、初期燃焼の助けとなる。
灰受けは、我流アレンジソーダストストーブにとって、ほとんど必需品としての地位を獲得した。
中底材の余りと、L型アングル材で自作。ただし、スタッフの買って来た中底材が、3.2㎜という厚さだったので、とんでもなく重い灰受けになってしまう。
本体が朽ちても、中底と灰受けが元気ことは間違い無い。

とまれ、後は燃焼を待つのみである。
いや、その前に恐怖の煙突交換が控えている。

バイク(自転車)が驚く状況になっていた。
元来が人力で、効率の問題など既に解決済み。
このような商品は、理論的には完成の域にあって、新しい付加価値を乗せるのは難しい。
そこに新しい価値を加えてマーケットを広げたのが、MTBであり、最近ではバッテリーアシスト車だろう。
技術的には、カーボンファイバーフレームか・・と思っていた。

随分長い間、バイクへの関心も興味も薄かった。

ラオスでの1年間は、バイクを通勤に使った。
ひどい品質の中国製だから、前のカゴにはいつもスパナを入れていた。しょっちゅう修理の必要があり、うんざりしていた。
車に変わってから、また、関りも関心もなくなった。

グリッドストラクチャーフレーム所が、バイクが好き連中は、情熱を燃やし続けていた。

白人種に対して驚くのは、熱意を具現化していくエネルギー。
しかも、完成度が高くて、デザインが「カッコイイ」。
同様の考え方(構造)で具現化した国産の場合は、何故か「ぶさいく」。
予算の無い中で、ようやく具体化したという感じ、ありあり。残念。

偶然目にした、バイクの画像。
上は、カーボンファイバーとケブラーを用いた超軽量フレーム。重量は約1.2Kg(!)。
サイトには、ロードタイプとマウンティンの2種類がリストされている。

グリッドストラクチャーフレームによるMTBIsoTruss Technologyと彼らが呼ぶ(多分、Isometric Truss(等角トラステクノロジーということではないかと思うが・・)、グリッドストラクチャー(格子構造)によるチューブをメインにした、超軽量フレームである。
軽量でありながら高強度で、わずか450gのIsoTrassチューブ4本で、約5.3トンの鉄筋コンクリートブロックの加重に耐える。

画像2番目は、IsoTrussチューブを用いたMTB。
詳しくは、Delta7 のサイトを参照のこと。

オニオンバイク次は、NWS(No Welding System)という、溶接を使わないコンセプトでデザインされたフレーム。
航空宇宙機やF1マシンのように素材を弱める溶接をできるだけ廃し、接着剤とスクリューで置き換えたフレームである。

意味があるとか無いとか言わない。
効率とかコストだけに固着するエンジニアが生み出せなかった新しい潮流が、彼らからすれば考えられないような、様々な試みから始まった事例は多いのだから。

画像は、OnionBikes サイトから引用させて頂きました。

ロンドンアイ

2010/10/15

周辺にいる約1名からのリクエストが厳しい。
パブではなく、観光名所へ行きたーいと、先ほどから騒いでいる。
宮殿に行きたいという。
前回行ったときには閉まっていて近衛兵を見ることができなかったから、未だに執着しているのだ。

宮殿はもういいから、ロンドンの新名所、ロンドンアイと呼ばれている大きな観覧車を提案した。

ロンドンアイ-1白い片持ちのホイールが、遠目にも優美だった。
リム(この場合外輪)とハブを、ワイヤーが繋いでいる。
本当に巨大な自転車の車輪があるようだ。

巨大建造物には何故か惹かれる。
どのように作ったのか、組み立てたのか、想像を超える建造物への興味は尽きない。
だから、ロンドンを遥か遠く見通す喜びより、この構造物を仔細にチェックしたり、どうやって組み上げたのかというような想像が優先する。

ロンドンアイ-2オートバイでさえ、リムを組み直すのは面倒だから、この巨大なホイールを歪なく、ワイヤーで組み上げるのは相当に大変ではないか。
真円度は、どのくらいの誤差が許されているのだろう。

空中であのタンジェントワイヤーを組むわけはないから、地上でホイール状に組むのだろう。

シャフトを直接モーターで回しているわけはないな?。多分下で、ホイールを回しているのだろう。

様々な疑問が涌いてくる。
そして、最近探した建設中の画像。
やはり下で組んで起こしたのだ。

所で、空中で同じ構造の巨大なホイールを組んだ例があった。
現在世界一の観覧車、シンガポールフライヤーである。
設計施工はジャパン!(設計:黒川紀章建築都市設計事務所 / 施工:株式会社宇徳)。

この工事は、建設場所が狭いために、ロンドンアイなどが採用した工法が取れず、土台より縦方向に空中で組み上げるという、非常に難易度が高い世界初の工法で施工された。

シンガポールフライヤーまずは、回転中心軸(185トン)の取り付け作業。
地上高85mの上空で、2本の柱間、片側10mmのすき間へ回転軸をつり上げ、約1600本のボルトで連結するという、最高難度の作業。
柱部分の微妙な調整や回転軸の傾き、揺れなどを制御し、全てのボルトが接合されるのに、つり上げ開始から約12時間かかった。

次に、組み立て時にワイヤーだけでは外輪を支えきれないため、同時に仮設構造物(つっぱり棒のようなもの)を組み立て、すべての輪が連結された後、ワイヤーのすき間(約30cm)を縫い、その撤去作業が行われた。これも厳しい作業だったという。

主要な作業は、地上90mの空中で行われたため、 高度な技術力、事前の緻密な作業計画等、完璧なものが要求され、更には、急変する天候への対応等、「絶対に間違いが許されない」という精神的重圧の中で行われた。
そして、完全無事故、無災害で工期を終えたという。

ロンドンアイも素晴らしかったが、シンガポールフライヤーで見せた日本の技術も卓越していたのだ。

ともあれ、ロンドンアイに満足したスタッフと共に、いつものようにアールズコートのパブで、ラガービアー パイントを静かに飲んだのだった。

画像中、共に、Yahoo Flickrから引用させて頂きました。
シンガポールフライヤーの画像は、Skyscrapercity から引用させて頂きました。

Ashem Crafts 3

2010/10/09

ピーターのメタル工房

ピーターのメタル工房自宅の一部、本来はガレージではないかと思われる、細長いスペースが彼の工房である。
ここで、ラウンダー等の工具を製作している。
当初、キャスティング(鋳造)は外注なのだろうと思っていたが、鋳造から切削加工、仕上げまで、全てをここで行っている。
画像では見えないが、入口近くに金属用旋盤が置かれている。

鋳込ラウンダーの鋳造を見せてくれた。
原型(パターン)は、木型とアルミ型があった。

ブリキ製のバケツは砂型の砂入れである。
使用した砂は、硬くなっているので砕いてふるいにかけ、バケツに戻して水を与えて湿った状態で保存しておく。
すぐに使えるようにである。

砂型には、スタッドボルト、ハンドル部分のスチールカラー、仕上口にインサートされる真鍮カラーをセットしておく。

鋳口から電気炉で溶かされたアルミニウムを流し込む。
2個取りである。

取り出作業は結構大雑把。
ただし、ラウンダーの直径を決定する仕上げ用リーマーは、直径可変式で、マイクロメーターを見ながらセットしていた。

興味深かったのは、彼の木工用旋盤、というかラウンディング専用旋盤(そのため片持)。
モーター駆動であるが、4スピードトランスミッション付きで、シフトレバーで変速する。これは便利。
これに、インバーターを組み合わせたら鬼に金棒である。
このギア式変速装置、今でも入手できるのだろうか?
(モーターと変速装置はベルト駆動)

画像で分かるように、本人は高齢で、かなりヨレヨレ状態。
ラウンダーが必要な方は、早めに購入しておく方がいいかもしれない。
オーダーに関し、不明な点があればアドバイス可能です。

Ashem Crafts 2

2010/10/06

Austin 7 Nippy Sports

オースチン バッテリーピーターの工房にあった、Austin 7 Nippy Sports。
興味深いことに、オースチン7を見られるとは思ってもいなかった。
実車を見るのは初めてなのだ。
ちなみに、ニッピィスポーツの製造期間は1934-1937年。

オースチン エンジン非常にシンプルなエンジン、補器類。まだ新しいバッテリー。なんと6V。
小さなシリンダーブロック。排気量747cc、しかし4気筒。
ラジエターは最近交換したという。ディストリビューター、フロントのブレーキワイヤーも新しいものが取り付けられていた。
部品は、今も新品が入手できるという。日本のレストアマニアには垂涎の状況である。

「セブン」は、かなり小型で、ホイルベースは、たった1905mm。トレッドは1016mm。初期形は360kgとかなり軽量。
シャーシは形鋼による鋼製だが、平面で見ると一般的な梯子形ではなく、前方を頂点とした「A」形で、エンジンは前方の狭くなったチャネルセクション間にマウントされる。

フロントサスペンションはビームアクスル(固定軸)で、A型シャーシの頂点で固定されるリーフスプリング。

4気筒エンジンは747cc、ボア56mm、ストローク76mm、出力17hp程度(?)サイドバルブ、アルミ鋳造クランクケース、鋳鉄製シリンダーブロック。
冷却はウォーターポンプのない自然循環式。だが、水量に余裕があるため、オーバーヒートの問題はないという。

彼は、クラシックカーマニアという感じでもない。特に綺麗にしているわけでもない。普通に実用車として使用している。

オースチンでドライブ連れ合いのリクエストで乗せてもらえることになった。
半日の充電で、エンジンは簡単に始動した。快調、異音も無い。
風邪で調子の悪いピーターには気の毒だったが、彼は余計な事は言わずに車を出した。

40マイル(64km)はすぐに出たが、50マイル(80km)はようやくだったという。
だが、そんなことはどうでもいい。英国で、スリリングなコーナリングを楽しんだ嫁さんはラッキーだ。

Ashem Crafts

2010/10/04

丸棒を作るスペシャル工具、ラウンダー。
私は、AshemCraft製のものを使っている。
Ashemでは、少々気難しい感じのピーターが、彼のメタル工房で作っている。

今回ちょうどいいタイミングなので、彼の工房を訪問したいと考えていた。
事前の連絡では大層喜んでくれ、最終日に見に来るという。そして、そのまま我々をピックアップして自宅に行くと言う。

それはいいのだが、最終日は5時までで、搬出は5時半から9時までとなっている。
日本のように時間に厳格ではない感じだから、梱包用木箱が会場に何時付くのか何時になるのか見当もつかない。それからホテルに荷物を取りに行くとなると、ピーター宅の到着が深夜になる。

遅くなっても待つ、ホテルに行くのは問題ない、アールズコートから彼らの町ウースターは2時間程度。だから大丈夫という。
我々は、彼らの提案を受け入れ、宜しくお願いした。

我々は、ホテルをチェックアウトし、荷物は会場に持っていき、ホテルに戻る手間を省いた。
所が、5時になっても来ない。

ピーター夫妻来る半分諦め、近くのホテルにチェックインすれば何の問題も無い。これもアリだ。
木箱は無事に届き、再梱包を始めたとき、ピーターが来た。
続いて奥さんのパトリシアが。
初対面。でも、イメージどおりの老夫妻。

車は、まだ新しいSAAB。
手荷物で持ってきたサイドチェアがトランクに入らず、後部座席に詰めたために、我々夫婦が助手席に無理やり乗る。
パトリシアは後部座席で、虫眼鏡でモノクロマップを見ながら指示を出す。
ピーターは72歳のヘロヘロ爺。
これで高速を100マイル前後で飛ばすのだ。
安定性、静粛性は高いが、110マイル(176km)になると若干恐い。

渋滞があったとはいえ、食事を入れて5時間掛かった。
田舎のすぐそこは結構遠いが、遠過ぎ。
しかし、この距離をよく来てくれたものだと感謝した。

アールズコートでは日本車が実に少ない。
ディテールをこね回し、クルマ全体から放射する個性がない日本車。そんな車ではなく、個性が明瞭で、全体とディテールがバランスし、シンプルな車が多い。目立つのはBMW、アウディ、ポルシェ(全てドイツ車!)。

このような、奇をてらわないものを選ぶ国だから、私の椅子も評価してもらえるかもしれないと、準備をしながら話していた。

誤解しないで欲しい。
出展を控え、スタンダードやトラディショナルにこだわり、最新トレンドとは乖離しているかもしれない私の椅子について、安心できる理由を探していたかもしれなかったから。

会場風景 2様々なダイレクトな評価を頂き、好意的なものも多かった。
好意的な意見は嬉しかったが、関心の高い方が立ち寄って下さるわけだから、鵜呑みにし図に乗るのは自戒した。

マスプロダクションとクラフトの融合、英国様式とジャパンの融合、モダンとトラディショナルの融合と、いってくれたデザイナーがいたが、概ね、そのような意見が多かった。
このようなスタンダードな椅子のほうがいいのだという意見も多々あり、大いに勇気付けられたりもした。

そして、最も関心を示したのは、アマチュアを含む地元のウッドワーカー達だった。
遠くは、スコットランドなどからやって来たウッドワーカーも結構居た。英語と思えないほどの北部訛りには閉口した。

何度も来た方、長時間居た方、裏を見て良いか、ひっくり返して見ても良いかと聞いてくる方、加工のやり方を尋ねる方々。
そして、彼らにとって、ウィンザーチェアーが、グリーンウッドワーキングの椅子であることが普通に認識されていることに、改めて納得した。

少しインフォーマルないで立ちのビジターが来ると、我がスタッフは、「同業者よ」という。
オーダーとは縁の無い、同業者との話が多いという、ワタクシの展示会の特徴は、ここ英国でも例外ではなかったことに、自嘲した。

100% Design Exhibition London 3

Blueprint社が主催する100%デザインアオードで賞を頂いた。
「Blueprint awards 2010 100% Design London」における、
「Most Promising New Talent」賞という、邦訳すると少々気恥ずかしい賞である。
対象はベンチ。

Blueprintとは、建築・デザインを専門とする雑誌である。
「100% Design Exhibition London」での出品プロダクトの中から、毎年選ばれた製品が受賞している(らしい)。

今年は、3カテゴリーから合計10点が選ばれていた。
「Most Promising New Talent」2点。
「Best New Product」6点。
「Best Use of Materials」2点。

係りのお姉さんが、我々のブースに来て、ブループリントアオードがどうだの言っている。
ブループリントの意味も、アオードが行われているとも、ましてや、自分の作品がノミネートされたことも聞いていないから、何がどうなっているのか暫く理解できずにいた。

早く席につけと促がされたが、ちょっと待ってくれ、ワイフを呼んでくるといい、ブースにいるスタッフを連れに行った。
「何だか受賞らしい。ワインも出てる」というボク(何故か片仮名)に、「うっそー、やったー、賞金も?」と、現実一路で、発言を促がされたらどうしようと焦る私を尻目に喜び炸裂なのだ。

発言の必要も、賞金もなかった。Blueprint誌最新号に載ってはいるが。