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  1. 2011/06/07  Dual Drive ディテール (0)

デフ部分1普通の路面を走っているだけでは、全輪駆動(2WD)のメリットは感じられないが、前輪が駆動していることを実感できるのは、ハンドルを切ってペダルを踏み込んだとき。
驚異的な回頭性で、うっかりしていると外に投げ出されそうになる。
すごい違和感で、巨大三輪車の感覚だと、製作者のT氏はいう。

これぞ、本当の両輪駆動バイクの醍醐味だと思う。
前輪にフリーホイールハブを組込んだ2WD自転車では、絶対に体感できない。

「乗ってみたい」「驚異的な回頭性を体験したい」と思う。

デフ部分2競技ではなく、我々が、野山や、雪道を普通の速度で楽しむ場合は、やはりこのタイプ(デフ付きの)の2WDではないだろうか。

T氏の「Dual Drive」3号機の構想。
小径極太ホイールで前後変速機装備、ロングホイールベースのエキストリームバイク。
サスペンション無し。
ディファレンシャルユニットの基本構造は同じでよさそうだが、フロントパワートレインは改良の余地あり。
この目標のためにはフレームから製作する必要がありそう。とのこと。

フロント部分1以前、シマノが内装式のフロントギア変速機を作っていた。
内装式のフロントギアや、インター7など、改造素材は入手済みだという。

個人で行うには、かなり大変だと思われるが、3号機の完成が楽しみである。

[参考]ブレーキLSD
ブレーキLSDなる技術の存在を知った。
前回の記事で、デフロックなどという素人コメントを書いたが、デフ式2WDバイクには、マニュアル式ブレーキLSDで充分だと思った。
空転を察知すると、T氏が言うように、ライダーが空転側のブレーキを掛ければいいのだ。これ以上シンプルなバイオLSD(?)はない。

デフイラスト1Wikipediaより:最近、日産が電子制御安全システムのVDC(ビーグルダイナミクスコントロール)に組み込んでいる技術。トラクションコントロール技術の派生系。
従来のLSDとは全く異なり、差動制限にデフケース内のデバイスを用いるのではなく、ブレーキを用いる事が特徴で、システムが車輪の空転を検知すると空転輪にのみブレーキを掛ける事で差動制限装置と同様の効果を擬似的に再現する。

画像上は、デファレンシャル部分。
自動車に比べ、入力から出力が直線(同軸)のため、非常にシンプルに構成される。
パワーが、デフに入り、二つのスプロケットにより、前後ホイールにチェーンによって伝達される(上のイラストを見ると理解しやすい)。

画像上から2枚目では、ドライブピニオンギア(合計5個使用)とサイドギア(出力ギア)が見える。

イラストはT氏自身による。デフの原理図と、構造図。デフの原理が良くわかる。
出力ギア1、2はフリー状態で、ドライブピニオンギアを介して入力と繋がっている。
出力ギア1、2共に同じ負荷だと、ドライブピニオン+出力ギア1+出力ギア2は同時に回転する。

デフイラスト2

画像(上から)4、5:フロントパワートレイン
シャフトの動的トルクを小さくするため、ドライブシャフトの回転数を高く設定している。そのため、スプロケットを大きくしている。
そうしない場合、ドライブシャフトを太くしなければならず、重くなってしまうため。

ドライブシャフトは、サスペンションに対応するため、軸方向に伸縮ができるスプライン軸を用いる。
注:仮にサスがなくても、車体とフロントタイヤのベベルギアの位置が、ハンドルを切ったとき、おそらく若干変化するため、それを吸収するスプラインは必要なのだろうと推測するが(ちょっと良くわからない部分)。

フロント部分2前輪伝達系の最終端には、ワンウェイクラッチ(シェル型ローラークラッチ)が入っている。
空走中に、前輪がパワートレイン系を引きずると抵抗が大きいので、車輪だけフリーランさせるためである。

前輪の駆動系には疑問を呈する人が結構いるという。複雑すぎるというのが支配的な意見だそうだ。

確かに、元工業デザイナーの私としては、もう少しシンプルにしたい所ではある。
ただし、個人で楽しむレベルで、車体に改造を加えず、汎用部品を活用したプロトタイプには、設計意図に異を挟むつもりは毛頭ない。

思いを具現化したという事実に、ひたすら敬意を払うだけである。

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