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私の徹夜本 6(人民は弱し官吏は強し)

2005年12月24日

若い頃(せいぜい30代前半まで)に読んだ本の中で、時間の経つのを忘れるほど夢中になれたものを紹介しています。現物が手元にありませんので曖昧な記憶での感想をお許しください。

■人民は弱し官吏は強し:星新一
SFで有名な星新一が父の生涯を描いたもので、氏としては珍しいノンフィクションです。

父・星一(ほしはじめ)が興した星製薬の発展と、当時の政府官憲の横暴、凄まじい権力乱用によって破産に至った過程を描いたもので、信じられないような当時の日本人官憲の怖さを教えてくれ、やり場のない憤りを感じます。

記憶も薄れ、手元に資料がありませんので、以下、「信兵衛の読書手帖」から引用させていただきました。

星一は、星製薬という会社を創設した実業家であり、戦後は初の参議院選挙で最高点で当選して政治家としても名を残した。星一は、第一次大戦に敗れ困難に直面していたドイツの科学界に資金援助を行ない、特に、アンモニア合成技術の開発でノーベル賞を受賞したフリッツ・ハーバーとの親交は有名である。

作者の実父・星一氏の自伝、星製薬の創業、発展、そして挫折の歴史を描く。それと同時に、本書は官憲の横暴な権力行使の実録、と言って良い内容。
アメリカでの苦学留学から帰国した星一氏は理想に燃えて星製薬を創業し成功するが、最後には官憲による無茶苦茶な妨害により破産に至る。当時の官憲、政治というのはこんなにもひどいものだったのか!とやりきれない思いがしますが、戦後の日本は本質的に変わり得たのでしょうか。
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