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去りゆくもの

2006年01月30日

本田技研工業のSL250Sは他のトレールバイクと違い、少しハイグレードなイメージがした。だからオフロードのくせに都会が似合った。デュアルパーパスという表現をしない時代である。

HONDA SL250SHONDA SL250Sは、コストを抑えた製品ではなく、「作り込まれた」という表現が妥当な製品だった。
サイドカバーがなく、右サイドはエアクリーナーが、そして左サイドはマフラーの膨張部がその部分を占めていた。そのため、どちらから眺めてもまとまりが良かった。多分それは、当時のホンダオフロードフレームデザインに共通のもので、プレスバックボーンを使用していたための機能上の都合から来ている。
ただし、当時はその機能美は理解されなかった。あるいは時代の要請は別のセグメントにあったというべきか。カラーリングが変更され、タンクが変わり、そもそもカテゴリーが違ったのに、他社の2ストローク車のようなモデファイを受け、つい(潰)えた。

適度な車高で足付き性がよく、空冷で整備性がよく、パワーよりトルクフル。メタリックで品質感が漂うSLのような製品がいいと思うようになったのは加齢のせいか(画像は本田技研工業のサイトより利用させて頂きました)。

そういえば塩化銀フィルム使用カメラの製造が著しく縮小される。ミノルタも消えたし、ニコンも撤退するそうである。デジタルがこれだけ普及すれば仕方のない状況だろう。

ドイツ製ミノックスGLという35mmフィルムを使用する強化プラスティックボディのコンパクトカメラは、デザインも洗練されていたし綺麗に撮れた。レンズは沈胴式で、カバーを開くと出てくる機構がよかった。これで撮ったプロの写真展が開かれたりしていたが、もう眼にすることもないだろう。

そのミノックスも、プロジェクターもギターもテレビもキャノンFTbも、みんな質草に使った。何度も入れ出しをしているうち、FTbで貸してもらえる金額が増えたと、連れ合いは喜んでいた。職業訓練学校で家具作りを学んでいた頃である。

現在の工業製品からは当時の機能美は失せ、全てがコモビティへ流れる。
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