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バターの逆襲

2006年02月19日

昔はバターは高価で優秀(?)な食品だった記憶がある。それがいつの頃からか、バターに含まれているコレステロールが健康に良くないということで、今では植物性オイルから作られているマーガリンのほうが健康にはいいという理解が概ね定着している。

所が、最近、そうでもないということを知った。安全に関する対策の早い欧米では、マーガリンに含まれているトランス脂肪酸が及ぼす健康への悪影響を認識しており、使用制限や表示義務を設けている。

日本のマーガリン製造メーカーや、マーガリン工業会は、要するに、科学的に結論付けられたわけではないし、日本人の平均的摂取量は欧米に比べて低く、バランスのとれた食生活を行えば問題ないという政府見解(内閣府食品安全委員会)を各々のサイトで事務的にアナウンスしているにすぎない。

余談だが、このブログサイトへ、「マーガリンの害」に関する検索で訪れる件数が多いのには驚く(注:少ないアクセスの中でも割りに多い)。健康への関心の高を改めて実感している。その傾向はメーカー自身も、問い合わせ等で確認しているはずである。政府の対策はアスベスト問題でも明らかなわけで、先んじて健康対策マーガリンの発売を行うほうが余程イメージも上がるだろうにと考えるのは少数ではないはずだが。

こうなってくるとバターには順風である。当然、「バターの害」関連の検索で当サイトに引っ掛かる件数も少しだが出てきた。バターを見直してみようという意識は当然である。

かくいう私も(社)日本酪農乳業協会のサイトを訪れた。

そこには、「バターのコレステロールが悪者だというのは、大きな誤解。むしろリノール酸の問題点に注目が集まる時代になってきました」とあった。

日本酪農乳業協会のサイトによると・・

日本で、「リノール酸の摂取を増やそう」という栄養指導が始まったきっかけは、1960年代中頃に人や動物を使ったテストで、動物性脂肪のほうが血液中の コレステロールを2倍に高めるという結果が出たからでした。しかし、この実験は短期間のもの(※)であり、その後の研究により長期間でみると、他の脂肪分でも体内のコレステロール値に大差はないことがわかったのです。
(※)2000年2月/(社)中央酪農会議・プレスセミナー(講師:奥山治美)より

コレステロールの摂り過ぎは心臓病や動脈硬化を招くといわれてきましたが、これは、多量の動物性脂肪を摂る欧米人に対してのこと。また、動物性脂肪たっぷりのアザラシを食べるイヌイット人が、デンマーク人に比べコレステロールを2倍多く摂っているのにかかわらず、血液中のコレステロールはむしろ低く、心疾患にかかる率も10分の1以下という報告もあります。

ではバターのコレステロールはというと、これも僅かの量です。日本人が1日の食事から摂取するコレステロールは、平均300〜500mg。バター10gを摂取したとしても、コレステロールの量は21mgです。日本人のバターの摂取量は1日1人当たり2g以下というのが現状ですから、バターがこれまでも無実だったのは明らかです。

云々ということになる。
ちなみに、雪印ネオソフトマーガリンを1日10g食べると、含まれているトランス脂肪酸を0.6gを摂取する事になる。バター10gに含有するコレステロールの量は21mg。どちらがよくないかは、私にはよく分からないし、はっきりした指針もない。イメージだけでいいと思い込んでいるのは危ないということ、日本人の食品への関心の高さは理解できた。

ついでに加えるならば、米国のBSE問題で、高慢な米国の姿勢に我国が押し切られたにせよ、このような関心の高さからくる不買行動は、今回の危険部位混入における米国政府のリアクションのように、多少は彼らの認識を改める事はできるのである。
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