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工房民宿

2006年03月04日

家具工房を始めた当初、九州の阿蘇の外れでは商売は難しいだろうと、工房の一部を改造し、民宿を始めようとした。

工房に使っている建物の屋根の端に排気抜きの小屋根が乗っていたので、そこを屋根裏部屋とした、小さな居住空間に改造した。トイレと流しを付け、水道を引けば母屋から離れた空間は気兼ねなく泊まれていいだろうと思った。便槽は嫁さんが気合を入れて掘った。

上下水道の配管を残した時点で、保険所へ許可申請に出向いた。
厳格な厨房設備基準、トイレの設置基準、非常口、避難路の確保、最低部屋数基準など、民宿の営業には、「旅館業法」、「食品衛生法」、「建築基準法」、「消防法」の許可が必要だった。あまりの厳しさにたちまち意欲が削げた。
無許可でも大丈夫、無料で寄付を頂戴すれば良い、研修用の宿泊施設ということにしておけば良い、等々の意見、アドバイスを受けたが、やめた。
その後、屋根裏は主に酔客(友人)の宿泊場所として、一階は家具の簡易展示場として10年以上使い続ける事になった。

近年、グリーンツーリズムの影響で、農家民宿の規制が大幅に緩和されてきた。田舎の民家に宿泊することが簡単にできるようになってきたのだ。
嫁さんに、失っていた希望と意欲が再び湧いてきた。新たにギャラリーをこさえ、家具を引越し、かつて予定したスペースに泊まってもらう。春先に思い立ち、ゴールデンウィークまでには完成させるという決意をみなぎらした。

工事は、もちろん我々2人で行ったのだが、ゴールデンウィークには間に合わず、5月末に完成した。上下水道設備も備えた。
所が、スタンバイOKとなってから、台湾から息子のガールフレンドが遊びに来た。彼女はリニューアルした宿泊場所におよそ一ヶ月滞在した。
嫁さんの夢は再度挫かれたのである。その後、我々はラオスに行く事になった。
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