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天然酵母もイーストも天然

2006年03月21日

天然酵母パンという呼称が一人歩きを始めて久しい。何故この呼び名が定着してきたか不思議である。マスプロ的な手法で培養された、市販イーストに対して、星野さんの酵母のようなハンドメイド的手法で培養されたパン酵母への付加価値と差別化をはかった呼称なのであろうか。

酵母は英語でイーストと呼ばれる。つまり、酵母には天然も人造もなく全て天然である。市販のパン用イーストも元々は自然界に存在した天然酵母の中から、発酵力が強く、安定性が高く、パン製造に適した酵母菌を選び出し、無菌状態に近い環境で効率的に培養、増殖させたものである。

「天然酵母」と呼ばれているものは、果実の表皮ややドライフルーツから取り出して発酵及び培養するなどして作られる。しかし、我が国の多くの例に漏れず、用語の定義が明確にされておらず、非常にあいまいな表現のまま使われ、消費者に誤った認識を植えつけている可能性が高い。

混乱の極みと思うのは、楽天市場で売られている「白神こだま酵母」のキャッチコピーである。「イーストとも天然酵母とも違う「種起こしがいらない野生のパン酵母」です」とあった。
(http://www.rakuten.co.jp/auvelcraft/586495/587839/)

ちなみに「白神こだま酵母」とは、秋田県総合食品研究所が、白神山地から採取した腐葉土から、有用野生酵母の分離・選抜に取り組み、優れた製パン特性を持つ酵母の選抜に成功したもので、表現の曖昧さを避けるため、「天然酵母」という表現は避け、「白神こだま酵母」と命名したそうである。

記事の一部は、秋田県農林水産部流通経済課「“白神こだま酵母”のホームぺージへようこそ」(http://www.pref.akita.jp/ryutukei/sirakami/index.htm)から引用させて頂きました。
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