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サンバー
夏場の早朝にエンジンを始動しても、オートチョークがまったく効かない程度までオートチョークのアジャストスクリューを絞った。
問題は冬場の始動性がどうなるかということであった。
紅葉したイチョウの葉が一度にばさりと落ちてしまった、深い霜の降りた朝でもエンジンはすんなり始動した。
オートチョークは微かに効いている程度(夏場では効かなかったが、予想通り気温が下がり多少効き始めた)。ややエンジン回転数が高いという程度である。アクセルを多少煽らないと止まることもあるが、使いにくいということではない。基本的に混合気が濃いのかと疑ってしまうほどである。
兎に角、12月末の現在まで、寒い時期のスタートに関しての問題はない。オートチョークのデフォルトセッティングは何だったのか・・と思ってしまうほどである。
所で、素人の私がセッティングを変えて遊ぶ車両もこのサンバーの時代前後までか、と思う。現在の車の発動機は、各種センサーの鎧をまとい、高度なマイコン制御によって、日曜整備を楽しむアマチュアはおろか、整備工場の手に負えないハイテクの塊になってきている。いや、町の修理工場はおろか、高度な修理は地方のディーラーでも手に負えない時代になって来つつある・・と思う。あるいは、修理はできても、例えば可変カムタイミングユニット交換など、診断ソフトによる原因特定と、不良箇所のそっくり交換になってくるだろう(暫く前からそういう傾向は現実ではあるし、修理環境への設備費用も金がかかる時代になってきている)。
整備やリストアが趣味の方々にとり、ミニやビートル、あるいはモーターサイクルが、構造のシンプルさ、部品の入手しやすさからいって手軽な対象車なのかもしれないと思う。
個人的には、SUBARU FF-1にもう一度乗りたいと思うが、リストアに踏み出す気力はすでに失せた。所有していたYAMAHA XT-500のエンジンに手を入れて楽しもうと考えていたが、気が重くなって手放した。余談だが、XT500でもアメリカのオークションサイトでは、いまだに様々なパーツの入手が可能なのだ。
代わりにHONDA TL-125を入手したが、重整備のためには小さな専用ガレージを建てることが先決と、今だにそのまま。とうとうSUZUKI FB-80を手に入れ、夫婦共々、時々部落内を走り回っている。
(結局愚痴話ではないか)
兎に角、アジャストスクリューを締めこんだ。締め込み量は、適正量が判らないから適当。とりあえず、早朝の気温(約20℃)で多少チョークが効く程度(エンジン回転はやや上昇する程度)にした。
気温が下がるとプランジャー(右画像参照)が引っ込む。それにつれ、刻印が打たれているプレートが左回転(画像下方向)する。気温によってプランジャーの収縮量は変わる。つまり、チョーク開度が変化する。
アジャストスクリューを締めこむと、スクリューの位置は変わらないために、スクリューを受けている(スクリューがねじ込まれている)プレートが下がる。刻印は右回転し、チョークを戻すことになる。
次に、画像左端中央のアジャストスクリュー(注1)はチョークデバイスに取り付けられているアイドル調整スクリューで、これを少し締め込んだ。これによって、パイロットエアースクリューを完全に閉めこむとエンストするようになった。これが正常。今までは締めこんでもエンジンが止まらず、その原因が判らなかったのである(簡単に記述したが、実際は時間が掛かっている)。
さらに、パイロットエアースクリューを再調整した。今回は、3回転戻しの位置が適正に感じられた。調子の良いときの戻し量は2回転±0.5程度だったから、ほぼ以前に戻ったと思われた。
回転計があればもう少し最適位置にセットできるのであろうが・・。
続いて試乗。絶好調!。もたつきもほとんど無い。かつ粘る。調子は戻った、と感じられた。ほぼ2年半ぶりの爽快感(調整をしない方にはこの満足感は理解できないだろうが・・)。
暫く乗って、問題が無いようだったので、点火時期も昔の位置に戻した。以前から点火時期は、少しばかり進めてあり、その位置に打刻マークを付けて判るようにしてあるのだ(調子が悪くなってから、ほぼノーマル位置に戻していた)。
燃費を計り、その結果が最近出た。リッター14.8Km。使用条件等の違いはあるにせよ、新車時とほぼ同様である。初年度登録、H3(1991)。スバルサンバー V-KS3エンジンの旧車は蘇った(?)ように軽快に走っている。
その後、アジャストスクリューを更に締め込んだ。現在、20℃ではチョークはほとんど効かない状態にある。ただし、始動はまったく問題ない。
冬季の始動は、アクセルを煽って(アクセラレーターを効かせて)生ガスを送り、アクセル全開にしたまま(空気量を増やす)スタートさせれば、たいていの場合、始動は可能だと考えているのだが・・。
オートチョークには長い間苦々しく思っていた。オートにする必要はないと思っている。マニュアルのどこがいけなくて、オートチョークのどこに、どれだけメリットがあるのかと思ってきた。マニュアルトランスミッションを操作できる全てのユーザーにとって、マニュアルチョークがどれだけ不便に感じるのだろう?。最大の不便は、チョークを手動で解除できない点である。今回をきっかけにオートチョークから開放されたいのだが(チョークフリーという意味)、問題は冬季の始動性である。
オートチョークに対する不満を述べたが、電子制御一辺倒の最近の車両に比べると、このような古い車は、まだまだ遊び代が沢山あるので、それはそれで満足している。
これはあくまでも素人判断による独断作業記録故、解釈には誤解と誤謬が含まれている点を考慮して頂きたく。
注1:画像にあるチョークデバイスに取り付けられたアイドルアジャストスクリューは(カバーの中にあるので目視できない)、通常のアイドルアジャストスクリューとまったく同じ働きをし、その調整範囲を広げる働きがある。
通常のアイドルアジャストスクリューを閉め込んでエンストしない場合は、こちらのスクリューの調整が、やや閉め込まれている(アイドルが高い)状態なのである。
詳しいことは判らないが、主に、パイロットエアースクリューによる排ガス調整において、チョークの作動誤差を見越した補助調整のために取り付けられているのではないかと想像した。
ここの所、軽トラの調子が微妙に悪かった。長期間乗らずにいて始動できなくなり、整備屋がキャブレターを中古のものと交換した。それ以来、以前の調子ではない。温まりきれていない時期のふけ上がりの感じ、もたつき感などだ(ただし、以前の調子を知らないならこんなものだと思うかもしれないが・・)。
キャブレター交換後、最初の車検ではHC(ハイドロカーボン)が、今回の車検では、HCとCOの両方が排ガス規制に引っかかってしまった。そして、最近の燃費はとうとうリッター10~11km程度まで落ちてしまった。調子のいい時期の平均はおよそ14Km/L。ガソリン高騰の今、この数値はないだろう。
エアフィルターは新品に交換。点火時期やパイロットエアスクリューは何度も調整したが調子は戻らない。
完全に温まるとほぼ元の調子になる。加速時の黒煙が多い。パイロットエアスクリューをかなり戻したほうが調子は良くなる。エアフィルターは新品だから詰まっていることはない等の症状から、後はオートチョークに問題があるのではないかと考えた。つまり、チョークが効き過ぎているためにガスが濃すぎるのではないかと・・。
マニュアルも無いし、少し不安ではあったが、キャブレターのオートチョークをチェックしてみた。
カバー類を取り外して眺めると、ラジエターからの冷却水がゴムホースによってキャブレターに接続されている場所がある。小さなケーシングがあり、そこへラジエターからの冷却水が入り、反対側から出て行く。このケースの中身は、多分サーモスタットであり、冷間時の混合気の濃度調整を行っているのだろうということが想像できた(正誤は別にして)。
おそらく、この辺りがオートチョークに関係している部分であろうと判断した。
目視できる範囲では、その補助装置(オートチョーク)とスロットルシャフトはリンクされ、冷間時(スタート時)にはスロットルを少し開けた状態になっていて、水温上昇とともにスロットルが戻るような機構になっている。
目視では確認できないが、おそらく濃い混合気を送るバルブ(どのような種類のデバイスかは判らないが)があり、同時に連動しているのであろう。
そのような補助装置には、調整用のアジャストスクリューが必ずあるはずであるが・・果たして・・あった。その、小さなアジャストスクリューで作動タイミングを調整できるようになっている。
ただし、それは全ネジボルト(!)である。小さな手鏡で全ネジボルトの頭を覗いてみた。小さな「+」穴が付いていた。簡単に調整できないようになっているのだ。
このスクリューを締め込むとチョークの作動が遅れ、戻すと効きが強まる(作動時間が長く続く)ようになっている。調子が悪いのは、このスクリューが戻り過ぎているためではないのかと考えた。というのは、アジャストスクリューのロックナットが若干緩かったような気がしたからである。
ロックが緩いために振動でアジャストスクリューが次第に緩んだ可能性は高い。そのために、チョークが効いている状態が長く続いていることになり、結果的に燃費が悪く、ふけ上がりがもたつくという状況を引き起こしているのではなかろうか・・?(続く)。
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