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ソーダストストーブ

発見!

2009/12/06

Flugora Sawdust-Stoveの画像を発見した。
英国のオークションサイトに出品されていた(01 Nov, 2009 15:58:19)。
今まで、このストーブの全体像を見たことがなかったために、イマイチ実感が涌かない部分があった。
実物画像は、思ったより良くできていた。
チープな金物系ではあるが、欧米系工業製品らしさを感じられる製品だ。

Flugora Sawdust-Stove 01東洋製だと、古い雑貨系金物屋系はどうしても、粗雑で、安物、少しの間だけ持てばいいだろうといった、最初からすぐに壊れそうな印象がまとわり、「四の五の言わずにさっさと買ってよ。用は足すわよ」と、ニベもなく言い放つ、擦れたコンドーム売りのオバンのような味気なさが漂ってしまうのだ。

悔しいけれど、思ったよりも味があって、少し安心した部分もあった。
生活用品に取り付いている、東洋的すれっからし感覚がなかったからだ。

Flugora Sawdust-Stove 02説明では・・

A Fulgora sawdust or wood shavings burning stove.
34″ / 870mm high.
17 1/2 ” / 450 mm diameter.
Takes a 4 1/2 ” / 112 mm flue (flue not inc.)
Used, rusty but ready to go!
£39.99

・・とあった。

煙突位置が異様に低い。
着火時の煙の引きが心配される位置である。うまく引くのだろうか?。

センターシャフトも鉄製。
空気調整口は横スライド式等々(以前の記事で紹介)。
スライド式に越した事はないが、私の試作品は、コストを落とすために、鉄工所と相談の上、引き出し式にした。

Flugora Sawdust-Stove 03所で、3枚目の画像!
瞬間、理解できなかった。

本体の底の穴が大きい。
つまり、インナー缶の受けが、穴の開いたドーナツ状の鉄板ということである。
インナー缶の受けが良くわからず、私は、3本のステーで受けるようにした。
これでは、私のものとは燃焼がかなり違ってくる。

オリジナルのエアーは、インナー缶底部のφ70㎜の穴からのみ入ることになり、ソーダストの燃焼は激しいものになると想像できる。
私のものは、本体とインナー缶の間にも、空気は進入するため、ソーダストの燃えが弱かったり、反転させた場合に燃焼が弱まる傾向があったのかもしれない。
(ただし、そのせいで薪を投入した場合の燃焼が長持ちする傾向があるのかもしれないが・・)

所で、インナー缶の底に、穴の開けた円板を落とし込んで燃焼させた場合(つまりオリジナルのように)、ロケットストーブと同様の効果があるのではないかと考えたことがあった。
ソーダストが形を保つ間に限られるが。

本体内径と同等の円板中央に穴を開け、本体に落とし込んでインナー缶の受として燃焼させてみなければならなくなってしまった。
忙しいのだが・・。

ジョーク/輪切ソーダストストーブのオーダーに関する事項、及び、このブログで書いてきた、使用法、注意事項を整理し、「家具制作 鯛工房」のサイトにアップロード(ソーダストストーブのオーダー・使用法)(関心のある方は御覧下さい)。

記事を読めばお分かりのように、薪の確保の困難さから開放されたくて、このストーブにたどり着いた。
個人的には、ソーダストをメインに、普通の薪も燃せること。
使用コスト削減のために、ペール缶や中型ドラム缶の効率的な使用も視野に入れたデザインにした。

試行錯誤の上、ようやく燃焼上のコツを掴み、快適な冬を楽しんでいる。

興味のある方からの問合せを頂いてもいるが、このストーブは、ブログでのリポートにあるよう、通常の薪ストーブには無い燃焼上の特徴がある。
(それを御理解頂き、納得の上、自己責任での使用をお願いすると共に、新たな改良、試みを期待しています)

画像は、丸太の切り落としの中央に穴を開け、ソーダストカートリッジの上に載せた所(若干のジョークを込めて)。
この後、ソーダストの上で、ウッドドーナツは長く燃えた。

このブログで紹介しきたソーダストストーブは、本来ワークショップ用である。
私は、「薪の確保」と「薪をくべる」問題から、これを家庭用として使用している。
そのために、高さを150㎜下げている。

このストーブについて、2、3のお問い合せを頂いているが、工房・作業場での使用を考えている場合、オリジナルサイズでの使用をお勧めしたい。

私のもののインナー缶は、オリジナルより高さが100㎜低い。
家庭用(スペースにもよるが)ではこれで充分だと思うが、工房等では、より燃焼パワーの出るオリジナルサイズのほうがベターではないかと思っている(ただし、実際に検証したわけではない)。

今までの使用の結果、燃焼時間はインナー缶の直径で決まり、パワーは高さで決まる。
このストーブを紹介していた英文にも記されてて、以前にこのブログでも書いたが、実際に使用して確認した。

現在ブログの記事をまとめている。近々鯛工房のサイトにアップする予定である。

ペール缶のアレンジペール缶を本体にセットしたときの高さは、下の排煙口よりも少し高い程度である。だから、燃焼ガスが反転する余地がほとんどない。

これでは、排煙口を2つ設けている意味が無い。
燃焼ガスが反転して下の排煙口から出る時、その範囲(距離)が熱交換器となる。それが、オリジナルのFulgora stoveの特徴なのだ。

そこで、スタッキングできるペール缶の良さを生かし、重ねることによって高さを稼ぐことができるではないかと考えた。
ただし、ソーダストの入った缶の空気穴の下に、幅広のスカートが付いたような状態になる。
これでは、ソーダストの方へ空気が入らない?(あるいはスカートの中だけに入って、インナー缶の外側に行かない?、それとも問題はない?)
画像は、重ねたペール缶を下から見た所。

底を抜いたペール缶にソーダストを詰めた缶を重ね、燃焼させてみた。

ダンパーを開け、前回の方法で着火。
火柱が立ち、轟々と燃焼が始まる。
ダンパーを閉じて反転。
  ↓
急に炎が静まる。
慌ててダンパー全開。
炎沈黙、生殺し状態(蒸し焼き状態)へ突入。
火柱が立つ燃焼状態には回復しなかった。

■結果と結論
ウィンザーサイドチェアー消えそうな燃焼というわけではないが、パワーの無い燃焼であり、ソーダストの方へ十分な酸素が行かないという印象。
ダンパーを閉じなければ、火柱が立った状態は続く。
ゲタを履かせる意味は無い。

やはり、実証試験を行わなければ結果は把握できない。
確認のための実験だから、巧くいかなくても、それはそれでいいのだが、燃焼は難しいというのを再認識。

画像下は本文には無関係。
私はストーブ屋ではありません。本来はこのような椅子等を作るのが私の仕事。
(忘れられている!?)

普通の薪を燃やしたい場合。

第1回実証試験では、オリジナルのインナー缶に普通の薪を詰めて燃焼させた。
勿論、ソーダストの代わりにペール缶に薪を詰めれば燃える。ロストルを作って内部に置き、普通のストーブとして使ってもいいかもしれない。

ペール缶で薪を燃やす今回は、底を抜いたペール缶下部に針金で受け(ロストル)を作り、杉の端材を入れて燃やしてみた。
ソーダスト用のペール缶に薪を入れた場合と、底を抜いた場合の燃焼度合いの差を確認したかったのである。
(燃焼というものは、実際にテストをしてみないと判らないということが、このストーブに接してよく判ったからである)

ペール缶を用いた他の理由は、底板を抜いたペール缶が余っていたこと(注1)、ペール缶を燃料カートリッジとして用いるのが便利なためである。

■結果と結論
熱い。アウター(ボディ)とインナー(ペール缶)の2重構造になってはいるが、普通のブリキストーブと同様の熱さである。ペール缶の底がフルオープン、しかも本体の底から10cmほど浮いているため、すこぶる空気の流れがいいためだと考えられる。
(勿論、空気を絞れば燃えないが・・。)

通常の薪を燃やす場合も、底にφ70㎜の穴の開いたソーダスト用のペール缶(注2)を使用したほうがベターであると考えた。

■理由
1.底に開けた70㎜の空気取り入れ口によって空気の絶対量が制限されているため、必要以上の急激な燃焼が起きず(注3)、コンスタントな燃焼が持続する。そのため、燃料の燃え尽きも遅い。

2.中央部から燃焼するため、周りの薪が断熱材の役割を果し、過度な熱放射を防ぐ。

3.燃焼とは無関係だが、大半の灰はペール缶に残り、落ちた灰は、引出式空気調整器が受けるために掃除か簡単。

それほど寒くない日は、ソーダスト下半分、杉ブロック上半分で燃やしている。
杉だけより、ソーダストのほうが着火が簡単(着火用の小枝等が不要)という理由もある。

[参考までに]
当地では、薪といえばほとんどが杉である。
今回の燃焼試験で、杉(乾燥材)とソーダスト(乾燥材のハードウッド)の燃焼を比べると、煙突へのススの付きが格段に違う。
杉に含まれるヤニ分の多いことが、その理由だと考える。
昨シーズンは煙突のスス、ヤニ、タールで悩んだが、杉を燃やす以上、仕方のないことかもしれない。

杉を燃やす場合は、φ106㎜より引きのいいφ120㎜煙突を使用するほうがいいようだ(某メーカーの話)。

注1:抜いた底は2重底として利用
注2:ペール缶に限らず、中型ドラム缶など、中に入れることができる容器なら何でも可。
注3:空気の流れがいいように、若干、中央部を開けてやる。

着火、燃焼させるわけだが、燃焼にばらつきがあった。
中央の煙道から激しい火柱が立ってガンガン燃える場合、最初は火柱が立って燃えるが暫らくすると炎が無くなって赤熱状態に陥る場合、着火後すぐに蒸し焼き状態になり、それが続く場合などである。

その理由、原因が判らなかった。

ソーダストの詰め方、空気調節、ダンパー調節、どれを調整しても同じような結果になる。

空気調整兼灰受けは、箱状になっている。空気の流入を良くしようと、箱の立ち上がり部分の一部を切り取ってみるが、結果は同じ。

原因が判らない。
(連れ合いの冷ややかな視線が辛い。去年使ったホンマ製ブリキストーブに交換しようという声再び・・)

着火、燃焼は….先ず煙道(インナー缶中央部の貫通穴)を十分燃やさなければならない。
ダンパーを全開状態にし、上から中央の煙道に向かってオイル差しで灯油を注す。灰受けに落ちたソーダストにも灯油を注す。
上から煙道に着火、すぐに蓋をし、灰受けに着火。
これが着火の順序である(ただし私流)。

ソーダストストーブの炎の流れある日、空気取り入れ口から、灰受け上のソーダストの炎をチェックすると、炎は、ソーダスト中央の煙道へは向かわず、インナー缶背後から煙突に向かっている。煙突への引きが勝っている。
これでは、ソーダストが十分に燃えつかない。
そこで、灰受けを引き出し、灰受け上のソーダストの炎が中央の煙道に入るようにした。
しかし、炎はインナー缶後方の煙突へ引き寄せられるので、灰受けを傾けて炎が、煙道中央に入るように調整を続ける。
煙道が十分に燃え上がってきた。かなり強くゴーゴーという音が発生してくる。

この状態を暫らくキープすると、完全に煙道は燃え始め、途中で蒸し焼き状態になることもない。ダンパーを閉じても大丈夫である。

煙道がきちんと燃え上がれば、100%確実に燃え、ペール缶1つでも充分熱い。
ようやく燃焼のばらつきの原因が掴めた。

[追加検証]
灰受上のソーダストの炎が後部の煙突方向に引っ張られるということは、最初ダンパーを開け、煙突の引きが発生した時点で、ダンパーを閉じれば、灰受け上の炎は煙突に引っ張られないのではないかと考え、試した。

炎は煙道中央には向かわず、同じように後方に引かれる。しかも、本体上蓋から煙が出てくる。工房なら兎も角、住居ではよくない。

オリジナルの排煙口は下部に1つしかない。やはり、排煙口は2つ必要であることを実感。ソーダストが燃え上がり、十分な上昇気流(煙突の引き)が発生するまでは、上部排煙口のダンパーは全開にしておく必要がある。

様々な条件で燃焼させなければ、ストーブの性質と個々の生活スタイルにあった使い方を把握できない。
今は、我家に合った使用条件を探している状態である。

20Lペール缶(オイル缶)で、平均4時間以上は燃焼することが判った。
(しつこく繰り返すが、このデータは、空気取り入れ口、煙突の取り回し、また、燃料の質(針葉樹・広葉樹)、及び燃料の含水率の違いによって大きく変わることを理解されたい)

このストーブの熱量は、インナー缶の高さで決まる。現在、主に使用しているインナー缶は、20Lペール缶であり、この高さは、およそ360㎜。
10月現在、熱量に問題はないが、真冬はどうだろうかという心配がよぎる。

ペール缶連結所で、高さの低いペール缶ではあるが、長所はスタッキングができる点である。
そこで、2段重ねにすれば良いことを思いついた。
2つ重ねると、高さはおよそ100㎜増える。

早速、2つのペール缶を繋いで燃焼してみた。
今は、外気温がそれほど低くないので、空気取り入れ口の開度は、シングル缶と同様。
平均燃焼時間は6時間(!)程度だった(6時間は保障できる。ただし、真冬は、もう少し強めに燃すため、空気の取入れを増やすだろうから、燃焼時間は減るだろう)。

燃焼時間には満足できた。この間、薪の供給は必要ないから本当に手間要らずである。ただし、ペール缶を2つ繋いで燃料を詰めると結構重く、女性には若干負担である。
使用実感から述べると、20L缶が気軽で負担感が無い。

再び思いついたこと(使わなければ判らないこと)。
2段重ねにすれば、燃焼時間は4から6時間に延びた。しかし、我々はペール缶のスタッキング機能のアドバンテージを、十分に認識していなかったのだ。

つまり、ノーマルのまま使い・・
1つ目が燃え尽きる。
そのまま、2つ目をその上にスタッキングして点火する ― 気軽に、ほぼ連続燃焼できるのである。
寒い朝など、燃え尽きたペール缶に、新しいものをスタッキングして点火するというような、イージーな使い方ができるのもペール缶のメリットである。

底板補強当初、馬鹿にしたペール缶ではあったが、意外に使い勝手はいいという実感。
重さを厭わないか、あるいは手軽さを取るかという、個々の状況に合わせた使い方ができるのも、ペール缶のメリットである。

ペール缶の、他の弱点は鉄板の厚みが0.3㎜程度と、薄いことにある。
燃焼させて判ったことは、底板に開けたφ70㎜の煙道穴の周りが高温になっていた(側面はまったく問題ない)。
底板の穴周辺が早く傷みそうなので、底板を2重にしてみた(画像下)。

今夜も室温20度の快適空間で、熱燗と共に、様々なインナー缶の様々なアレンジを考え、楽しんでいる。

前回は、インナー缶の中にペール缶を入れて燃焼させた。
暖かくないため、今回はインナー缶を取り去り、ペール缶を直接入れて燃焼。

当然とはいえ、今回は暖かく問題ない。
ただし、ペール缶が低く、燃焼ガスは反転しないため、燃焼方法は普通のストーブと同様(ダンパーも開けたまま使用)。

■これまでの実証試験で掴めたこと。
このタイプのソーダストストーブは、現在まで日本でほとんど使用されたことがないのではないかと思う。そのために、情報がほとんど無い。
燃焼ガスを反転させる方式の性質は、使用して初めて判った。

(1)ペール缶での燃焼時間
ソーダストの詰め方、空気量の調整にもよるが、ペール缶で4~5.5時間。
燃焼時間は、外気温、室内の広さ、煙突の取り回しによって違ってくるが、ペール缶で4~5時間薪を加えなくていいのは、このストーブの最大のメリット。
注1:ソーダストは、人工乾燥済広葉樹で、本来適さない自動鉋盤木屑も含む。
注2:ペール缶の高さが低いため、ダンパーは開いて使用。

(2)反転方式の効率
燃焼ガスを反転させ、下部排煙口から出すと、下部排煙口までが熱交換に使われるために効率がいい。
しかも、下から入った空気は、インナー缶に入ってソーダストを燃やすことに使われる一方、本体と、インナー缶の間に入って、燃焼ガスへの2次空気の供給になっていると考えられる。

(3)換気扇の影響度
ストーブと煙突内部が十分暖まっていないうちにダンパーを閉じた場合、シビアに換気扇の影響を受け、煙が逆流する。一般的な薪ストーブよりも影響大。
ただし、煙突の取り回しで変わってくると考えられる。

(4)反転方式の危険度
燃焼ガスが反転する方式がどのような性質を持つか? を実感した事例。
ダンパー、空気取り入れ口の両方を閉じた状態で蓋を持ち上げて中を見ようとしていると、暫らく後、「ボッ」と、爆発に近い燃焼が起き、髪の毛を焼いた。
未燃焼ガスが反転して内部に溜まっていて、蓋を開けたことによって酸素濃度が上り、急激に再燃焼したと考えられる。
蓋を開けるときは、ダンパー、空気取り入れ口の両方を開いた状態で行うこと。この状態だと問題ない。

(5)その他
ソーダストではなく、通常の薪を詰めた場合の注意事項。
例えば、エアーを絞って火が消え、くすぶり始めた場合、暫らくして自然再着火すると通常のストーブよりも爆発度(急激な燃焼度)が大きいようだ。インナー缶内部に未燃焼ガスが溜まり易いことが原因だと思われる。
くすぶり始めたら、速やかに燃やしてやる必要がある。
ソーダストの場合、現在までそのような事例はない。