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プロダクト

cvt-1長い間期待され、待たれていた新型無段変速機が、日本精工株式会社(NSK)から発表された。
しかも、FF車用である。

今回発表されたものは、トラクションドライブ(注1)と呼ばれる動力伝達方式を用いた変速装置で、トロイダルCVT(Continuous Variable Transmission)(注2)というものである。
オートマチックトランスミッション(AT)や、金属ベルト式CVTを凌駕する省燃費を実現するという。

従来のギア式自動変速機は、ギアを複雑に組み合わせながら変速させる。
ギアの摩擦により、ロスが生じるため、燃費にも影響する。これに対し、トロイダルCVTは、ギアを使わずに、円盤とローラで動力を伝える。
エンジン側と、出力側の円盤のあいだにあるローラの傾きにより、なめらかに変速する。そのため、動力のロスもなく、燃費も改善する。

アイデアは20世紀初頭からあった。
ギアを使わず、円盤とローラで変速すれば、効率はいいとわかっていても、だれも実用化できなかった。
金属と金属が接触しながら動力を伝えるとき、摩擦が不可欠だが、動力のロスの原因ともなる。あるいは、パーツが削り取られて摩耗したり壊れたりするからだ。

製品化までは、途方もない試行錯誤と、熱意の持続が必要だった。
円盤とローラが、摩擦のために破壊される。どうして厚さ1cmもある鉄の円盤が割れるのか。原因を追究していくと、不純物が原因だということが判った。
不純物を排除し、遂に世界最高純度の鉄にたどり着く。

鉄を焼き入れして硬くする「浸炭」という技術がある。
昔からある技術である。だいたい900度~1000度程度に熱し、油で冷やして硬くする。硬くし過ぎると、割れたり壊れたりする。それを防止し、表面だけ硬くして中を柔らかくする。
所が、やってみるとあっさり壊れる。表面の硬さが足りなかった。より硬い浸炭をやらないといけない。ところが、硬くしすぎても割れる。

浸炭は、通常だと表面からの深さが0.3mm~0.7mm程度である。
硬い層が非常に薄い。普通ならこれで充分である。それでも処理に3時間くらいかかる。
トロイダルCVTの場合、理論的に3㎜程度は必要だという。3㎜の浸炭など、常識では考えられない。処理にも48時間はかかる。
誰も相手にしない。
東北大の熱処理の専門家が試してくれ、見事に寿命が10倍位伸びた。
ここでひとつのブレークスルーがあったと、技術開発本部長、町田尚氏は言う。

NSKは、1978年にハーフトロイダルCVTの開発に着手。
本業である軸受製造技術を用い、非金属介在物を限りなく取り除いたCVT用の超高清浄度鋼(CVT鋼)を開発。更に高度な浸炭窒化熱処理技術や、超精密表面加工技術などを用い、世界で初めて自動車用としての耐久性を満たす、パワーローラとディスクの開発に成功。
1999年に世界で初めて、自動車向けハーフトロイダルCVTの実用化に成功し、日産の高級乗用車「セドリック」と「グロリア」に搭載された。
その後、搭載は中止されたが、NSKでの開発は続けられ、今回の発表となる。

従来のトロイダルCVTは、スペースの関係で、「セドリック」のような、大型後輪駆動車(FR車)しか搭載できなかったが、構成部品をコンパクトにし、内部仕様を見直した結果、従来よりも全長を約2割短くでき、FF車への搭載を可能にした。

従来品の優れた伝達効率を更に高め、摩擦損失を半減し(高効率化:93% → 97%)、従来品に比べて、変速比を拡大(ワイドレンジ化:4.3 → 6.5)することで、幅広い車速領域で、エンジン回転数を下げることができた。
また、約3割の軽量化を果している。

NSKでは、円盤とローラの素材の研究、潤滑油の研究など、この問題を解決するのに21年かかっている。
原理は簡単だが、球状のツルツルの金属同士が接触してエンジンのパワーを伝達する。
誰もが上手くいくとは考えない技術。しかし、やればできるものだ。
可能性は自ら閉ざさない。自己信頼と絶え間ぬ努力。コツコツは勝つコツ。
ウーム、分かってはいるつもりなのだが、凡人(ワタクシ)は今日も安きに流る。

リッター30Kmを超える車も登場している。まだまだ、内燃機関の需要は続く。
更なる省エネ技術の1つとして、NSKのハーフトロイダルに凡人は期待するのだ。

cvt-2

注1:トラクションドライブ
転がり接触による動力の伝達方法。
円筒状の物体(回転体)が、油膜を介して、互いに押し付けられた状態で、一方の回転体から他の回転体に動力を伝達する方法。

通常、油を供給するのは、摩擦を少なくして抵抗を小さくするのが目的である。
所が、トラクションドライブは、まったく逆で、接触圧力を大きくしていくと、粘性係数が大きくなるという油の特性を利用した伝達機構で、油膜のせん断力(変形に抵抗する力)によってトラクションが発生する(滑りにくくなる)と考えられている。

現在のトラクションドライブオイルは、化学合成油が用いられ、一層滑りにくくなっている。
またオイルには、当然のこととして、転がり面の熱の放散、摩耗、焼き付きといった表面損傷防止のための機能が要求される。

注2:トロイダルCVT
トロイダルCVTの変速原理は、イラストを見るとおり、シンプルなものである。
トロイダル方式には、フルトロイダルとハーフトロイダルの2種類がある。
ハーフトロイダルでは、パワーローラーにスラスト力が発生するため、これを支持する大容量のスラストベアリングが必要になってくる。
フルトライダルは、パワーローラー部におけるスピンが大きく、その大きさは、ハーフトロイダルの7倍程度にもなるという。そのため、厚いパワーローラーは使用できない。

[参考資料]
Tech-On:日本精工、FF車に積めるハーフトロイダルCVTモジュールを出展
Tech-On:トロイダルCVTは「ハーフ」か「フル」か? 新型ミッションの熱き戦い
東北大学機械系瀬名秀明がゆく:無段変速機「ハーフトロイダルCVT」21年の挑戦
NSK:ハーフトロイダルCVTパワートロスユニット
自動車用ハーフトロイダル型IVTの研究 / 今西 尚

疾風遥か

2011/11/12

同じ九州だが、薩摩半島は結構遠い。
知覧町は、ほぼその南端に位置している。
そこにある、知覧特攻平和会館を訪れた。
旧帝国陸軍四式戦闘機「疾風」を見るためである。

四式戦(疾風)(注1)は、小さな展示空間に閉じこまれていた。
旧帝国陸軍の期待を一身に背負い、英知を絞って生まれた機体が、忘れられたように置かれている。

ゼロ戦より一回り大きい感じがした。非常にシンプルな造詣。
重戦闘機だが、格闘戦も得意とする。特に特徴の際立たない、つるんとした機体だったが、卓越した能力秘める。
アメリカの評価では、日本の最高傑作機(注2)。
戦後の米軍テストによる格闘性能の評価は、連合軍戦闘機で最も格闘性能の良い英空軍スピットファイアより、疾風の方が更に上とされたとのこと。

このような戦闘機は、軍の要求も厳しいが、設計者の理念が極限状況を前提として、具現化している。その究極の選択を確認すること。
懸命に製造した日本の技術、工業力を目の当りにし、戦争という、ある種ネガティブな状況下とはいえ、民族の誇りや実力、信念を実感できるのは、実機を前にしたときだ。

四式戦の開発、製造を行った中島飛行機(注3)は、終戦後、解体されて12に分社化された。
その1つが、富士重工業(スバル)である。
また、富士精密工業は、プリンス自動車工業(スカイラインで有名)の前身(後に日産自動車に吸収合併)だった。

戦前からの自動車メーカーであった、トヨタや日産でさえ、終戦後の新規開発は難しく、海外メーカーの模倣や、ライセンス生産で凌いでいたが、中島飛行機を前身とする富士重工業と、プリンス自動車工業の2社は、技術提携に頼らず、自力開発を行った。

特攻平和会館の展示室は狭く、機体を遠くから俯瞰しにくい。そのため、全体のシルエットを確認しにくいのは、残念だった。
裾野の広い、航空機製造技術は、戦後、日本の発展の礎となったのは事実である。
所が、我が国には、国立の航空博物館がない。民族の誇りとして、軍用機を含めた航空技術の歴史を展示紹介する場は、是非とも必要だと思っている。

中島飛行機のエンジニアであり、戦闘機「隼」を始めとする軍用機の設計に携わった、糸川英夫博士は、戦後、国産ロケットの研究開発に尽力された。
最近、探査衛星ハヤブサの帰還は日本国民を感動に導いたが、小惑星イトカワと、探査衛星ハヤブサの命名は、糸川博士の業績を記して実に嬉しかった。

注1:四式戦(疾風)
帝国陸軍から、「大東亜決戦機」として期待され、大戦後期の主力戦闘機として各飛行戦隊隊に配属され、昭和19年中期という戦争後期登場ながら、製造数は、零戦、隼に次ぐ約3,500機に及んだ。
実戦では、「格闘戦も出来る重戦」「軽戦(一式戦)と重戦(二式単戦)の良いとこ取り」とも評価され、また、高高度での操縦性や速度、防御の点で本機の右にでる日本機はなく、非常にバランスの取れた機体だったようだ。
ただし、精度の高い製造技術を必要とした、高性能新型エンジン「ハ45」の不調や、オイル、ガソリン、交換部品の品質低下、整備力低下等により全体的に稼働率が低かった。
機体の防弾防火については、従来の陸軍戦闘機に順じ、全ての燃料タンクには、防漏ゴムを張ったセルフシーリング式とし、操縦席前面は、70mm厚の防弾ガラス、操縦席後方には、13mm防弾鋼板が装備されている。

注2:四式戦(疾風)は、アメリカ軍のテストにおいて、ハイオクガソリンと高性能スパークプラグを用い、最高時速687Km/h(6,096m)をマークし、上昇力、運動性能、防火防弾、火力ともに高評価され、「日本の最優秀戦闘機」と確認される。

注3:中島飛行機が設計製造した主なファイター
一式(隼)、二式(鍾馗)、三式(飛燕)、四式(疾風)、五式(飛燕の機体に、三菱重工業製金星62型エンジンを搭載。イギリス空軍博物館(Royal Air Force Museum)に、エンジン・機体共、極めて良好な状態にレストアされ、保存されている。現存する唯一の機体)。

Ki-84ko Frank

画像は、「Pacific Wrecks.com」から。
同サイトの、 「Ki-84ko Frank」(疾風)のページでは、次のように紹介されている。
戦後の米軍によるテストでは、疾風は、高度20,000フィートにおいて、P-51やP-47よりも早いことを示した。もっと早い時期に投入されるか、より改良されていれば、疾風は、確かに太平洋において、更なる痕跡を残せた。

Ki-84ko Frank

同ページの画像説明から。
履歴
1945年にクラーク空軍基地(フィリピン)に捕獲された疾風。
評価とフライトテストは、ATIU(注4)にて行われ、エアクラフト輸送船「USS ロングアイランド」によって米国へ運ばれた(画像上)。

修理
1952年、オンタリオ航空博物館オーナーのエドワード マロニーに払い下げられ、飛行可能状態まで修復された。

展示
Planes of Fame Museum(マロニーの博物館)で1978年まで展示された後、日本に運ばれ、1991年に閉館するまで、嵐山博物館で展示された。今日、「神風パイロット平和博物館」で見ることができる。
画像下は、日本に運ばれ、整備終了後のものと思われる。担当は富士重工業。

注4:ATIU(Air Technical Intelligence Unit)(航空技術諜報部隊)
米、オーストラリア軍をメンバーとして、太平洋戦争開始翌年の1942年に組織され、1943年、ビリスベンにあるイーグルファーム飛行場でシークレット作戦がスタート。捕獲した日本の様々な軍用機が持ち込まれ、修復し、徹底的に分析、テストされ、作戦にフィードバックされた。
ATIUを解説しているサイト(上リンク)には、捕獲、米軍色に塗り替えられた一式戦や、三式戦の画像もリストされている。
三式戦(飛燕)の画像には下記のコメントが・・・。
「1944年7月4日、ブリスベン上空を飛ぶ、捕獲された日本機Ki-61-3B “トニー”」
一式戦(隼)の捕獲から修理、飛行の様子は、「JAPANESE “OSCAR” AIRCRAFT REBUILT AT EAGLE FARM IN HANGAR NO. 7, BY ATIU」から。
(彼らの戦略には言葉を失う。精神力だけでは難しい・・・)

ラジタン

2011/11/05

サンバーの冷却水(LLC)のエア抜きは時間がかかる。おまけに面倒。
今回は、ウォーターポンプを交換したので、ほぼ完全に冷却水を入れ替えた事になる。
それはいいのだが、完全(?)にエアを抜くのが大変。
エンジン上部、ラジエター後方、室内ヒーター脇の、3ヶ所のメクラ蓋を外さないと綺麗に抜けない。
最後は、エンジン上部のエア抜きホースから、オイル差しで、少量ずつ入れた。そのせいか、走行後、ラジエターキャップを取って確認してもLLCは減っていなかった(お勧めではないが・・)。

所で、「ラジタン」と呼ばれる整備用品がある。
ラジエターキャップ部に、タンクを装着し、LLCの充填とエア抜きを同時に行う、スペシャルな整備用品である。

製品説明では(抜粋)、
・注入時のエア抜きが簡単。
・エアの噴き返しがあっても、タンクで吸収するので安心。
・充填と同時にエア抜きができるため、走行後の冷却水の補充の手間が省ける。
とある。しかし、高価(3万円台)。

スピルフリーファンネル所が最近、同機能で安いプラスチック製の「スピルフリーファンネル」という、製品が売られていることを知った。

amazon.co(USA)で、$23.31。
amazon.co.jpで、¥3,980。

これは、有効そうである。

「工具選びの極意」というサイトで、以下のような記述があった。
まさしく、サンバーシリーズのことだろう。
そのままでは、サンバーでは難しいが、対策を施せば有効ということなのか・・。

以下引用。
しかし、軽の一部のリアエンジン車は,そのまま用いても思うようにエア抜きが捗らない。
そこで,より高い位置からの注入が有効と考え,写真のような改造を施した。
以上。

バイク(自転車)が驚く状況になっていた。
元来が人力で、効率の問題など既に解決済み。
このような商品は、理論的には完成の域にあって、新しい付加価値を乗せるのは難しい。
そこに新しい価値を加えてマーケットを広げたのが、MTBであり、最近ではバッテリーアシスト車だろう。
技術的には、カーボンファイバーフレームか・・と思っていた。

随分長い間、バイクへの関心も興味も薄かった。

ラオスでの1年間は、バイクを通勤に使った。
ひどい品質の中国製だから、前のカゴにはいつもスパナを入れていた。しょっちゅう修理の必要があり、うんざりしていた。
車に変わってから、また、関りも関心もなくなった。

グリッドストラクチャーフレーム所が、バイクが好き連中は、情熱を燃やし続けていた。

白人種に対して驚くのは、熱意を具現化していくエネルギー。
しかも、完成度が高くて、デザインが「カッコイイ」。
同様の考え方(構造)で具現化した国産の場合は、何故か「ぶさいく」。
予算の無い中で、ようやく具体化したという感じ、ありあり。残念。

偶然目にした、バイクの画像。
上は、カーボンファイバーとケブラーを用いた超軽量フレーム。重量は約1.2Kg(!)。
サイトには、ロードタイプとマウンティンの2種類がリストされている。

グリッドストラクチャーフレームによるMTBIsoTruss Technologyと彼らが呼ぶ(多分、Isometric Truss(等角トラステクノロジーということではないかと思うが・・)、グリッドストラクチャー(格子構造)によるチューブをメインにした、超軽量フレームである。
軽量でありながら高強度で、わずか450gのIsoTrassチューブ4本で、約5.3トンの鉄筋コンクリートブロックの加重に耐える。

画像2番目は、IsoTrussチューブを用いたMTB。
詳しくは、Delta7 のサイトを参照のこと。

オニオンバイク次は、NWS(No Welding System)という、溶接を使わないコンセプトでデザインされたフレーム。
航空宇宙機やF1マシンのように素材を弱める溶接をできるだけ廃し、接着剤とスクリューで置き換えたフレームである。

意味があるとか無いとか言わない。
効率とかコストだけに固着するエンジニアが生み出せなかった新しい潮流が、彼らからすれば考えられないような、様々な試みから始まった事例は多いのだから。

画像は、OnionBikes サイトから引用させて頂きました。

エポヴェロ側面車両用金属板金加工等を行ってきた、大栄工業が電動アシスト自転車(商品名:エポヴェロ)を開発、今年6月から販売を開始した。

同社もリーマンショック以降の受注減に伴い、経営の多角化・安定化を目指し、同社の持つ板金技術を生かし、新たな分野に参入したのだ。

エポヴェロ後方厚さ0.5~0.6mmのパイプをロウ付け溶接したフレームと、20インチアルミホイールを使用し、重量16.5Kgと、従来の電動アシスト自転車に比べ、5~8Kgの軽量化を実現。

フレーム素材は、強度とフレキシビリティを併せ持つ「クロムモリブデン鋼」を使用。

前後ホイールはサスペンション付き(フロントはエアサス、リアはラバーとスプリングの複合)。

ハイクオリティなシマノ製ミッション、ブレーキキャリパー搭載。

ターゲットを40~50代男性に絞り、価格は40万8,000円(消費税5%込)とした。

外観は、20インチホイールと、スペースフレームが軽快で、好印象を与えている。
円筒状のバッテリーを収納する円弧状のフレームと、ハンドルポスト前部に回した円弧をデザイン上のアイデンティティとしている。

多くの電動アシスト自転車が販売され、スポーツタイプを標榜するものも多いが、このような軽快感のある製品は少ない。

ただし、この車体を見ると、モールトンの自転車(注1)を想起するのは私だけではあるまい。そのため、どうしてもモールトンと比較してしまう。
(ちなみに、前後サスペンションのデザインは1970年代に登場した、モールトンMKⅢと同様である)

「エポヴェロ」のスペースフレームには、まだ整理、統合の必要性を感じる。
円弧にデザイン上のアイデンティティを与えている。これは理解はできるが、ハンドルポストから前の部分は機能的には無意味で、重量的にはデメリットである。
円弧に、このデメリットを説得させるだけの意味があるのか・・。

自転車のよさは、軽量化のために不必要な加飾を削いだ機能美にあり、様々なMTBや、モールトンが支持されるのも、この観点からであろう。
また、フレームの補強がくどい。もう少し整理できないのであろうか?。

ともあれ、このようなカテゴリーの電動化は魅力的な試みだと思えるし、何より、卓越した技術を保有する中小の企業の新たなチャレンジは素晴らしいと思う。
モールトンのように時間をかけて熟成し、昇華していくことを願っている。
(ちょっと難しい??、でも思えば叶う)

余談:この「エポヴェロ」もそうだが、電動アシスト車は、モーター部分が整理されていない。見た目も不安感が残る。この部分の改善はできないものであろうか。
サンヨーのハブモーター方式があったと思うが(うら覚え)、クランクシャフトにモーターを組み込むなりできないものだろうか?。
YAMAHAのコンセプトモデル「PAS er」は、一つのソリューションであろう。

画像は大栄技研工業のPDF資料から転載させて頂きました。

注1:モールトンの自転車とは、約50年前、英国のアレックス モールトン博士(注2)が開発した。小径ホイール自転車の革命とされる。
現在でも、モールトン社は博士のコンセプトに基ずく高級自転車を販売しているし、同社と技術提携したブリジストンも、オリジナルに近いモールトンの製造販売を続けている。

注2:英国の歴史的名車であるミニ(アレック・イシゴニス設計)に採用された、ハイドロラスティックサスペンションをインベントしたことで有名。

メキシコ製テープ収納時この道具は何かお分かりか?
聡明な方々には、容易に想像がつくかもしれない。
そう、想像どおりの巻尺。

メキシコに滞在している友人から頂いたものである。

分かりにくいが、テープはケースの内側に張り付いている。
板状の金具は、中心から外側へ向かってバネの力で広がり、それによってテープを固定している。
板状金具の外側部分を、内側に押さえることによってロックを解除し、内部にあるテープの端をつまんで引出す。
円筒状のケースは回転するようになっており、テープを引出すと回転する(同時に回転するからテープがスムースに出てくる)。

初めて見るもので、ユニークな構造である。
世界には様々な発想の道具があるものだ。

所で・・・

どうしてこのようなモノを作ったのだろう?。

テープの長さは2m。けして長くはない。むしろ短いくらいである。
しかも、2mの目盛を使う場合は全部引出さなくてはならない。
(全部引出すと単なるテープ状。巻尺の替えテープと同様)

この長さでは、カーペンターは使えない。
家具職人にとっても短い位だ。

しかも、テープの端にはフックがない。
また、ケースから斜めに出てくるのでケースを立てることができない。
そのため、尺棒を作ったり、マーキングをするときには不便。

だから、この道具に関し、どのような職種の方々が、どのような使い方をするのか、よく分からない。

考えられることは、折尺の代わりだったら、いいのかもしれないと思った。
折って収納するより、巻き取る方が効率的だからだ。
(ただし、現在において、折尺でなければならないという職種を、私は知らない)

一寸待て・・・

プラスチック成形が一般的ではなかった時代を考えなければならない。
この巻尺と、現在簡単に入手できる、プラスティックボディの巻尺と比較してはならないと思った。

現在の巻尺のケースはプラスチック成形品であり、構造や使い勝手は合理的である。
しかし、ひと昔前の巻尺のケースはキャスト金属だった。
キャスティング(鋳造)は面倒で金がかかる。
精密で安価な金属鋳造技術のなかった時代、板金加工が最も手軽で、ローコスト、少量生産にも適する。

おそらく、最初は直定規の時代だった。
携帯を考えれば折り尺になる。
この場合、長さはせいぜい1m(現在の折尺も同様)。

その時代に、精密で、長さ2mの目盛を保障し、かつ、コンパクト化を実現した。
そう考えると、これはなかなかの優れものだった可能性がある。
当時の生産技術を用い、ローコストで、ある程度の長さと収納性を両立させたのだ。

メキシコ製テープ(引出した時)なにしろ、スプリング鋼で作られた長いテープを、このような形式で収めようとする発想がユニークである。
しかも、テープ自身のバネッ気により、先端を少し引出すと、あとは勝手に飛び出てくる。
金具を押えるのを止めれば、瞬時にテープはその位置でロックされる。

元来は、メキシコの旧宗主国スペインから持ち込まれたものか?
安易に現在のテープと比較して終わるところだった。
おそらく、折尺の時代と比較しなければ、この製品の良さは見えてこないのだろう。

この製品のデザインの意味を考えるうちにそう思った・・。

YAKMAHA PASerこの画像にはちょっと驚いた。
モーターショーに出展されたコンセプトモデル。YAMAHA PAS er(パスエア)。
いわゆる「電動アシスト自転車」も、ここまで来たかと思った。
「電動アシスト自転車」の理想形ではないかとさえ思った。

画像のインプレッション。
前後輪をモーター駆動。人力で発電し、前後輪をモータードライブするハイブリッドサイクル。
従来のチェーン駆動による「電動アシスト自転車」において、運転者が後輪を駆動するのと同等の負担を、発電だけに回している「電動アシスト自転車」。

早とちり・・・。

内部の構造図が別サイトに載っていた。
シャフトドライブ!!。

― だよな。
自走できるから自転車であって、モーター駆動だと軽車両になり、運転免許が必要になる(多分、詳しい法令は忘れた)。
そうなると、ヘッドライトやウインカー等の安全装置も必要になってきて、このシンプルさは実現できない。
(勝手に早とちりして、勝手に落胆)

ともあれ、電動ハイブリッドサイクルの理想形を見た。
従来の電動自転車のようにバッテリーも露出していない。チェ-ンも無い。
さすがは、オートバイメーカーが手掛ける自転車だと思った。こうであって欲しい。

シャフトドライブだと、かなり重くなるだろう。コストも気になる。
これだけシンプルにするなら、画像のようなワイヤー作動のディスクブレーキも何とかしたい。ブレーキは、アシストモーターを使って制動できるはずだが・・(物理的動作が必要?)。

それより何より、人間が直接駆動しない自転車様乗物だが、ペダルがあり、ペダルを回さなければ、そして、常にペダルに一定の負荷(現在の規制値同等)のあるような乗物も、自転車カテゴリーに属するというような解釈を期待したい。
それが可能なら、軽くて効率の高い「電動ハイブリッド自転車」(いや電動プラグインハイブリッド自転車になるのか?)が実現する。

この画像を見て、そう思った。

画像は、Car@nifty(@niftyバイクライフ)から転載させて頂きました。

ケリーケトル

2009/10/23

ケリーケトル構造ユニークさで思わずニヤニヤしてしまう。
ケトル自体が、燃焼筒(あるいは煙突)になっていて、ロケットストーブを連想させる。

ケリーケトルはアイルランドにある会社の製品で、主に、欧米のキャンプやフィッシングなどのアウトドアを楽しむ人々が使用しているようだ。

ケトルは2重になっていて、内部に水を入れる。

ケトルの下にセットする燃料容器があり、容器の側面にはエアーホールが空いている。
この容器に小枝や木切れを入れて燃やす。

ケリーケトル燃焼燃料が足りない場合は、上の煙突から、燃料を追加する(小枝や松ぼっくりがいい)。

アクセサリーとして、ポットサポート(五徳)も売られている。
煙突の上にポットサポートをセットし、それに小さなポットを載せるという使い方もできる。

このケトルを評価したサイトのデータによると、
使用したケトルのサイズ:1 pint Small Kelly Kettle(0.57L)。
ケリーケトルをガスコンロにセットし、15℃の水600CCを沸騰させた時間は、平均6.5分である。

上記のテストによる湧き上がり時間が、他と比べて早いのか遅いのか、私には分からない。
キャンプだと、火を焚く場合も多いので、それを利用すれば水も沸かせる。しかし、アウトドアで暖かい飲み物を入れるのに、コールマンやプリムスでもいいが、ケリーケトルの煙突からの炎を楽しむ余暇の野外というのもいいかもしれないなと思う。