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家具・インテリア

お知らせ

2009/03/29

ニュープロダクトをStandard Chairにてアップロード致しました。是非御覧下さい。
ダブルボウ ウィンザーチェア、ウィンザータイプ サイドチェアー、ラウンドトップ コーヒーテーブル等です。

今回出展しているほとんどの椅子のデザインは、英国が発祥である「ダブルボウ ウィンザーチェアー」をベースにしています。

ラテンスラットバックチェアー(中世から作られてきたシェーカーの椅子の原型、累計生産台数最多といわれている)や、ウィンザーチェアーは、グリーンウッドワーキング(生木を用いた木工)といわれる、独特のテクニックを用いて作られてきた椅子です。
これらの椅子は、工法的にもデザイン的にも、いえ、それらが分かち難く一体となった構造を持ち、歴史が育んできたスタンダードチェアーといえるものです。
それは、最小の部材で構成されているにも関らず、極めて合理的な構造を持ち、強固なアイデンティティを有しています。

スタンダードな椅子を標榜しながら、椅子制作から遠のいていた私が帰る椅子は、グリーンウッドワーキングのテクニックによって成立した伝統的スタンダードチェアーである、「ウィンザーチェアー」や「スラットバックチェアー」でしかなかったのです―
(会場用の説明から)

補足説明:先日終了した個展(椅子展)の説明から引用しました(今は、自分の実力の無さを改めて自覚しています)。

家具見本市 2

2007/10/14

内容については前回書いたが、外部の訪問客として見本市に対する率直な感想を述べたい。

1.タイトル
10月3、4日はバイヤー向けの見本市である。所で、この見本市の名称がわからない。バイヤー向けのリーフレットの裏表紙の日本語タイトルは「大川家具 秋の見本市」となっている。表紙タイトルでは、同じ大きさで、「International Asian Furniture Exhibition OKAWA」「The Future Furniture in Fukuoka 2007」「OKAWA Furniture-Fall Exhibition」とある。他の文章ではFF展と書いてあるから、2番目のフィーチャーファニチャー展が本来のタイトルなんだろう。しかし、裏表紙の日本語に対応するのは3番目である。外人に紹介する場合、どういえばいいのだろう。シンプルで一言で表現できる名称が必要では。

2.国際家具フェア
バイヤー向けのリーフレットでは、表紙にもインターナショナルが謳われ、見開きの左側が英語表記になっている。ということは、このフェアが外人バイヤーもターゲットにしているという印象である。つまり、輸出を視野に入れていることである。
所が、東南アジアのメーカーとの輸出競争を視野に入れた場合、価格とクォリティのバランスや輸出対象国のイメージが商品から見えてこないと感じた。つまり、価格では負け、デザインや品質で抜き出た特徴がない商品に、どこの国のバイヤーが興味を示すのだろうかと、余計な心配をした。
(後日、このフェアの活性化のために、国際化を進め、外国からのバイヤーと、出展を増やしていく方針だと聞いた)

3.賞の氾濫
多くの家具(あるいは家具ブース?)が、様々な賞を受賞している。賞の氾濫と乱発。この乱発による賞の価値低下を主催者は自覚しないのだろうか?。前近代的な習慣がもたらすモラルの低さの象徴に映るのだが。

4.技術
国際化を視野にいれ、この地域の技術を謳うのは当然だろう。そして、会場には工房家具のような無垢材を用いた家具が多数出品されている。しかし、無垢材の使い方を理解していない商品が多いことに暗然とした。
例えば、木目と平行に入れられた「楔(くさび)」、木材の収縮を無視し、表面から木ネジで止められた座面等々。技術を謳いながら、技術の無さを披瀝している。

5.対応
各ブースの担当者が、「いらっしゃいませ」ということに、驚きを隠せない。これは、小売店舗が集合したという認識からきているのか?。フェアは、新しい試みの提案であり、出展者とバイヤーは対等な関係であるはずである。そこからくる、誇りをもった双方の関係。他の国際フェアはそのような「場」であるが。

フェアの印象を簡単に述べた。家具産地大川が活気を取り戻すことは、我々の願いでもあるが、それは地域の自覚と熱意、自浄作用によるのだろう。
ただし、今は自分自身のインプルーブが先決優先事項。

家具見本市

2007/10/08

「大川家具 秋の見本市」を見る機会を得た。

率直に言って会場の雰囲気は、あまり熱気を感じなかった。会場の各ブースも、そして置かれている家具達もである。
以前見たマレーシアの国際家具フェアの熱気には比べようも無かったが、日本の地方都市の見本市と比べることが酷なのか?。あるいは、衰退傾向にあるこの産地の状況が投影されているせいか?。

ヒカリものが目立つリビングセットが沢山あったが、魅力を感じるものはあまり無かった。シンプルな家具を揃え、モダンな仕立てのブースは幾つかあった。そんなブースはアベレージかもしれないが、家具屋の奥まった通路のように見えるブースには魅力はなかった。まるで、付き合いで出品しているようだ。
家具に興味のあるカスタマーであれば、このフェアに出向かなくても、近くの大型家具ショップに行けば済むだろう(つまり、フェアとしての提案が少ないのだ)。

家具工房が製作しているものと同じような、無垢材の家具をメインにしたブースが多いことに驚いた(この傾向はかなり以前から出ているが・・)。
メーカーは家具デザイナーを使っているので、デザインもこなれており、価格も工房家具よりも安い。逆に工房家具が、安物産地として知られる(失礼)大川の商品の付加価値を上げる一助になっているのではないかと穿った。

テーブルウェアなどの小物類はセンスもよく、工房製よりもレベルは高いと感じた。
広くて厚い無垢材(耳付き)に脚を付けた、ほとんど工房仕様のテーブルが意外に安い!。「家具工房よりも、このメーカーにオーダーしたほうがいいじゃん」という印象。

メーカーも生き残りに必死だから、無垢材を主体にした家具にトレンドを認めるとラインナップする。家具産地大川も厳しい状況であるし、家具工房が生き残ることも大変である。

長椅子

2006/08/19

長椅子ラオスでは、広い一枚板を用いた家具の価値は高い。高級テーブルの甲板(天板)は、ほとんど一枚板を用いている。ただし、旧宗主国フランスの、猫脚を用いた、ディレクトワールやアンピール様式がほとんどだが。

注文をしておかないと耳付きの一枚板は入手できない、しかし、たまたま耳付きの一枚板を製材所で見つけた。古いもので、充分乾燥しているが、中央部には表裏を通して割れのような空洞部がつながっている。
長さ2500mm、幅500mm、厚さは40mm以上あるが、ねじれが30mm以上、反りは10mm以上ある。
一度は諦めかけたのだが、日本でよく見るシンプルなベンチを提案したくて制作を行った。

ねじれを取ると厚みが無くなってしまうので、下面の2本の桟を取り付ける部分だけフラットにした。ただし、その部分はねじれた関係にあるので桟に取り付けた脚にガタが生じる。後で脚の1本を短くして解決することにした。

表面(座面)は、ここの一般的な手法に従い、電動鉋と電動ベルトサンダーで仕上げた。最終的にはスクレーパーを用いた。前述の理由により、反り、ねじれは取ってはいない。

制作のもう一つの目的は、スプレー塗装の方法を教えることである。
ここには着色剤もシーラーも無い。ステインといえば、日本ではログハウス等に用いられているペイント系の外壁用塗料しかない。仕方がないので、着色にはセラックを用いた。
セラックを使うのは何年振りだろう。しかし、ここではセラックは今だ一般的なのだ。トップコートとして艶消しラッカーをかけた。偶然にも古い売れ残りの艶消しラッカーを見つけたのだ。

ねじれや反りや材の悪い部分は大して気にならない。安い旋盤と電動工具があればこの椅子は制作できるので、この地方にも合った構造とデザインだと思う。
当然、木工好きな日本のホビイストにも制作可能である。それほど良くなくても、材料が入手できれば、制作の価値はあると思う。

ラウンドトップテーブルここラオスも雨季に入り、雨が多い。高温多湿で、ワークショップは実に蒸し暑い。

画像は、全国訓練校展のために制作したラウンドトップテーブル。材料はマイドゥーと呼ばれる花梨系の綺麗なものを使用した。ラオスチークと共に、この地域では高級家具材の一つとしてポピュラーな材である。価格も日本円で立米10万円前後と、非常に高価である。

ちなみに、マレーシアと違い、季節によって多少の気温差があるため、木材にははっきりとした年輪が生じている(あまり目立たないものもあるが・・)。

購入した時には、製材したばかりで、まだ湿っていた。日本の常識では使えないが、一週間程度自然乾燥させて使うというこの地域の方法に準じて加工に入ることにした(やはり、地域の方法は尊重しなければならない)。
この地域の材料は、ある程度乾燥させると反りの発生は少ないのである。

地元の習慣とはいえ、含水率はまだ高かったので心配だったが、テーブルということもあり、収縮の悪影響は少ないと考えた。
制作後、展示までの一ヶ月間、一時帰国をした。その間、トタン屋根の強烈な輻射熱下の実習場に置かれていたが、故障は発生していなかった。
ただし、コマ留めのコマは、甲板(テーブルトップ)の収縮に伴い、動き代いっぱいまで移動していた。

甲板の仕上げは、ここの習慣に従って、電動鉋で目違いを取り、次いで、電動ベルトサンダーで仕上げる。
ベトナム人大工はこの方法で実に手の込んだ家具、内装一式を仕上げるのである。

スラットバックチェアー画像は、以前「最強の椅子」として紹介したサイドチェアーである。落胆、反発の数々は甘んじて受ける。しかし、この椅子は、歴史が作り上げたスタンダードだということは間違いない。

長い間にわたり、無名の工人達が、限られた工具で、試行錯誤の上に編み出した工法と構造。この椅子は何も語ろうとはしない、大仰ではなく、いつも謙虚に置かれている。しかし、そこには形を構成している驚嘆すべき工法がある(詳しくは、このブログのカテゴリー「ファニチャー」の中の、「最強の椅子」「スラットバックチェアー」で述べた)。

伝統的なスラットバックチェアーは生木から作られるが、画像のものは、生木から作ったものではない。座面はアメリカ産天然シーグラスを用いてウィービングしたもの。

初めて座ると、窮屈だと感じるのは間違いない。しかし、耐久性を考えた末に決定された奥行きである。伝統的なサイズを大きく変えたくはない。使っている間に慣れ、こういうものだと思ってくる。
そして、この椅子は実に軽い。これは最大のメリットである。

最近は、イタリアの家具が大うけで、その傾向はもうかなり長い間続いている。コンテンポラリーでモダンな雰囲気はイタリアの得意とする所かもしれないし、軽佻な現代日本建築には、うまく適合するように映る。軽佻をそれなりにモダンに見せるには都合がいい。
建築家の一部は、日本の建築の混沌状況が良いのだ、と言ってはばからないから言葉を失う。

そのイタリアの椅子の原点というべきが、実はこのスラットバックチェアーである。中世から存在し、世界で最も数多く作られた椅子である。テンポラリー(temporary)やコンテンポラリー(contemporary)ではなく永遠のスタンダード。

いずれ、「スラットバックチェアー普及プロジェクト」でも立ち上げたら良いかとも思う。無論、自作の薦めである。

マレーシアにいる頃、KL近郊のショップで見たのが最後だから3年近く前になる。イケアはインテリア全般に関する商品を取り扱ってたから、日本でのコンペティターは、「無印良品」だと認識していた。

結構広い店舗で、いつも大勢のお客で賑わっていた。インテリアも洒落ていてセンスのいい商品と良く合っていた。

ここで私は、チェストとセンターテーブル、ウィンザータイプのボウバックチェアーを購入したことがある。
どれも全てノックダウン方式で、チェストは見かけは良いデザインだったが、金具を多用し、徹底的にコストダウンを図った作りだった(悪いというつもりはまったくない)。若いカップルが新居用に購入するのに最適な価格、意匠だと思った。

専用金具が多く、それが様々なデザインを低価格で商品化するのに役立っているという印象だった。ちなみにボウバックチェアーは座から上が組立て済みで、脚をネジ、金具を使って組み立てるようになっていた(接着剤は使用しない)。

ケインシートの椅子また、地元の素材を積極的に活用していて、椅子の座面やカーペット(というかゴザのようなもの。これも気に入って購入)として商品化されていた。

そういった家具だったから、一般の家具(店)とは多少セグメントが違い、強いて言えばイノベーターと重なるかなという印象だった。

当時は、「無印」がヨーロッパへ進出し、結構な人気だという記事に触れた事がある。良いものを安くという姿勢、コンセプトでは非常に近いと思うが、商品のデザインレベルは無印よりもイケアのほうが勝っている印象だった。
日本再上陸を果したイケア。どのような戦略と商品を用意しているのか。今の私には知る由もない。

画像は地元のケインを座面に用いたサイドチェアー。全国技術短大展に出品するために制作した。よくあるデザインである。時間がないために作りやすくアレンジした。
これをKDにしたような椅子がイケアには多かったといったら、失礼か。